つくばで食べる・つくる・育てる Vol.27『おうち時間の過ごし方』
つくばで食べる・つくる・育てる
3月のテーマ「おうち時間の過ごし方」
こんにちは、くーこです。数日前に家の前の歩道でつくしを発見しました。
「春が来たんだねえ」なんてほのぼのしていたのですが、雪が降ってきてびっくりしました。ものすごく寒いし!でも、積もったら「雪月花」が見られるかな?とちょっと期待していました。
思い浮かんだのは、雪の上に 照れる月夜に 梅の花 折りて贈らむ 愛しき児もかも 大伴家持
万葉集で詠まれている歌です。「雪の上に輝く月、そんな夜に梅の花を手折って贈る愛しい恋人がほしいなぁ」って感じですね。奈良時代の歌人ですが、思考は現代人と変わらないと最初に読んだ時はちょっと笑ってしまいました。どちらかと言えば、白楽天の「雪月花の時に最も君を憶う」に共感を覚えます。結局、夕方にはほとんど溶けてしまい見ることはできませんでしたが、ちょっぴり昔を思い出した一日でした。
さて、コロナ禍でおうち時間を充実させるため、書店などでは特設コーナーを作ったりしていますが、皆さんはどう過ごしていますか?私は趣味の楽器の練習に当てることが多いです。ときどき手芸や切り絵などもやります。この春小学6年生になる息子は最近スイーツ男子と化し、毎週末お菓子を作っています。どうも私がFOXTVで視聴している「ブリティッシュ・ベイクオフ」に影響されたようです。この番組はイギリス全土から選ばれた素人ベイカーの勝ち抜きバトルなのですが、無茶ぶりに近い時間制限の中作っていくのです。息子は「すごいすごい」と毎回見ていたのですが、ある日「マカロン作ってみたい」と言いだし…(汗)ベイカーの皆さん、飾り付けと称して難なくマカロン焼いてましたもんね。でも、そんなに気軽に焼くもんじゃないのよ。そもそも母は焼いたことない!と伝えたところ、じゃあ簡単なお菓子から練習していこうってことになり、ホットケーキ→クッキー→プリン→ブラウニー→シュークリームとステップアップしてきました。ホットケーキで失敗した時には「あちゃ~」って目を覆ってしまいましたが、原因が適当に作ったせいと分かっていたので、なるべく材料が少なくレシピを簡単に、かつおいしくできるものを考えて、それをホワイトボードに書いて5回は読ませて覚えさせてから作るように教えたら8割ぐらい自分で作れるまでになりました。なかなかの進歩です。
できたお菓子は少し離れた仲良しのお友達に持って行くことが多いですね。お互いに親がエッセンシャルワーカーのため対面で遊ぶことを控えているので、お菓子を手渡しした後Zoomをつないでゲーム機片手に手作りしたお菓子を一緒に食べながら遊ぶという、現代っ子ならではな光景を繰り広げています。「今日のもとってもおいしいよ!」とキャッキャウフフしているその隣で、親達は「息子たちファンシーでかわいいよね~」とちょっと意味不明な日本語でラインをしながら愛でているのです。これはこれで、なかなか楽しく癒されます。
今回はスフレチーズケーキを焼いてみました。焼くときにちょっと割れてしまいましたが、なかなかしっとりふわっと仕上がりましたよ。初めてでもつぶれないようにレシピの粉の分量を少し多くしてあるので、慣れている方は小麦粉とコーンスターチを5gずつ減らすともっと軽い食感になります。春休みに親子で作ってもらえたら嬉しいです。
あー、あとは片付けまでできたら最高なんだけれどな。と大量の洗い物をしながら思う母なのでした。
・生クリーム 100ml
・卵 4個
・レモン汁 大さじ1
※Bは合わせてふるいにかけ、オーブンは160℃で予熱しておく。
※型にオーブンシートを底と側面に敷いて、アルミホイルで底を覆っておく
執筆者紹介: くーこ さん
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。