つくばで食べる・つくる・育てる Vol.33『ジャガイモ 』

つくばで食べる・つくる・育てる
9月のテーマ「ジャガイモ」

 こんにちは、くーこです。
まだまだ日中は暑いですが、夜になると虫の声が聞こえてくるようになり、秋になってきていると感じている今日この頃です 

 ところで、皆さんの好きな野菜は何ですか?私はジャガイモが大好きなんです。炭水化物が多いので野菜枠ではなく主食枠に入れていますが、好きなだけ食べてよいと言われれば蒸かしたジャガイモにバターのせてモリモリ食べてしまう気がします。この夏はジャガイモが豊作だったのか、学校から持ち帰ったり、親戚やご近所さんからもたくさんいただきました。昨年は不作でじゃがいもの価格が高騰していてなかなか買えなかったので、うれしい悲鳴です。よく見ると、定番の男爵やメークイン以外にもいろいろな品種が出ているらしくキタアカリやとうやなんかも入っていました。ただ、複数の品種をシャッフルして名前だけ告げて渡してくるので正直どれがどれだかよく分かりません。食べた時に違うなと感じるだけです。皮や中身に色がついていないなら、メークインぐらいですよね、見た目で分かるの。

    

 そんなわけで、一時期多いときは50個程あったジャガイモを嬉々として料理していたのですが、家族の反応を見るとシンプルなのが好まれる傾向にありました。ただ蒸かしただけ、揚げただけ。新じゃがはデンプン量が少ないため水っぽいと言われていますが、そんなこともなくほっくりしていて甘いので、素材の良さを生かした調理法が合っているのかも。とは言っても、毎回揚げて塩振るだけではつまらないので、「サラダエレガンス」という調味料をかけてみたり(あの「シェーキーズ」のポテトにそっくりな味になります)、ローズマリーとにんにくと一緒に揚げてフェタチーズを散らしてギリシャ風にしてみたりとアレンジしています。

 あとリクエストが多いのはコロッケ・マッシュポテト・ポテトサラダでしょうか。どれも余裕のある日じゃないと作りたくないメニューですが、出すと喜ばれますね。マッシュポテトは私の母がアメリカ留学時代に覚えてきたものを引き継いでいて、つぶしたジャガイモに卵黄とバターを入れて作ります。コクがあっておいしいので、息子には「これだけをボウルいっぱいに食べたい」と言われます…私も同じぐらいの年の時はそう思っていましたが、作る側になったときにそのカロリーの恐ろしさに気づいてしまい、配給制にしています。

ポテトサラダにはちょっぴりこだわりがあって、ゆでたてジャガイモを粗くつぶして熱々のうちに甘酢漬けにしておいた玉ねぎを酢ごと入れることです。今から20年ぐらい前の雑誌で帝国ホテルの初代総料理長であった村上信夫シェフのインタビューが載っていたのですが、どうしても上手く作れないポテトサラダのレシピを出征前の先輩が餞別にと教えてくれたというものでした。そのコツが、ジャガイモがマヨネーズを吸ってしまわないように始めに酢で下味をつけて水でさらした玉ねぎをパラッと散らしてからマヨネーズを加えると味がぼけないと書かれていました。それを知ってからは同じような作り方をしていたのですが、事前に甘酢漬けにしたものを漬け汁ごと入れた方が玉ねぎの甘酸っぱさがアクセントになっておいしかったので、それからはずっとこの方法です。あとは、マヨネーズに練乳入れたりごろごろベーコンと半熟の茹で卵を入れるところはまたもや「三月のライオン」からいただきました。禁断の味ですが、ホットサンドにしても本当においしいのでやってみて欲しいです。

これから秋ジャガイモの季節がやってきます。また春に収穫したものが貯蔵されてますますおいしくなってきます。旬が2度あるなんて、ジャガイモはなんて素敵な野菜なのでしょう!と改めて思う私なのでした。

 

≪禁断のポテトサラダ≫

【材料】(どんぶりいっぱい)
・じゃがいも 4個  
・玉ねぎ 1/4個  
・きゅうり 1本  
・茹で卵 2個
・厚切りベーコン 好きなだけ 
・ミツカンかんたん酢(甘酢) 大さじ2 
・マヨネーズ 適量 
・練乳 小さじ1/2  
・塩、こしょう 適量


【作り方】
① みじん切りにした玉ねぎをかんたん酢で漬けておく
② ジャガイモを皮から柔らかくなるまで茹でる。(20~25分くらい)
③ きゅうりを薄切りにして分量外の塩を薄く振って塩もみにして、水分を取っておく
④ ベーコンをゴロゴロに切って、弱火でじっくり焼いておく
⑤ 茹で卵も食べやすい大きさに切る
⑥ ジャガイモが柔らかく茹ったら、熱いうちに皮をむいて粗くつぶす
⑦ ⑥に①を入れてよく混ぜたら、マヨネーズと練乳を入れてあえる
⑧ ⑦に③④⑤を入れてさっくり混ぜて、塩こしょうで味を調えたらできあがり


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

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