【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.43『酷暑な夏』

つくばで食べる・つくる・育てる
8月のテーマ「 酷暑な夏」

 残暑お見舞い申し上げます、くーこです。今年の夏は猛烈に暑いですね。去年もものすごく暑いと思っていましたが、今年は輪をかけて暑いと思います。お盆過ぎても太陽のギラギラが落ち着く気配がありません。それはもう、暑さに強そうなラクダですら熱中症で亡くなるぐらいですからね。ラクダが熱中症って、パワーワード過ぎますよね。

 こんな暑さなので、家庭菜園ハーブ以外は全滅しました。枯れてはいないし実は付くのですが、実が大きくならないのです。花の雌しべが雄しべより長いので、栄養が足りていないってことではなさそうでいろいろ調べました。よく原因が分からないまま、息子の理科のワークを見ていたら、ちょうど光合成のあたりをやっていまして、そこで理由が分かりました。ざっくり説明すると、夜の気温が高くて葉の呼吸が抑えられず、日中光合成で蓄えられた栄養が呼吸のエネルギーに持っていかれていたようです。だから実が大きくならなかったんですね。なんとなく、光合成して水やって肥料あげていれば育つと思っていましたが、そんな単純な話ではなかったわけです。この夏はこちらでも夏野菜の値があまり下がらなく、その辺りが原因なんでしょうか?それでも、おいしいお野菜を提供してくれる生産者さんには尊敬の念しかありません。

 果物は去年より大きく、糖度も高いと感じました。桃もスイカも梨も甘い!!夏はケーキやアイスよりもよく冷やした果物の後に引かない甘さが好きですね。ただ、やはりこの暑さのせいで収穫期間は短いそうで、機会を逃さないように気になる果物を見かけたら購入するようにしています。

 この夏、スーパーでもちょっとした異変が起きていました。例年6月~9月まではパンが売れないのが定説なのです。これはスーパーに限らず日本のパン屋さんの常識でもあります。理由は「暑い時にモサモサしたもの食べたくないよね~」らしいのですが、それはわかる気がします。私も夏はつるっと冷たい?が食べたいです。なので、ベーカリー部に所属する我が家のパン屋さんもこの割と暇な時期に有給を消化します。ところが、今年の夏はお客様が途切れないのだとか。売り上げも例年に比べるとだいぶ多いそうです。どうも、暑すぎてキッチンで素麺も茹でたくない方が続出しているらしく、調理済みのものが非常によく売れているそうです。そういう訳でパンだけではなく、水で洗ってすぐに食べられる麺やお惣菜もびっくりするぐらい売れているんだとか。良くメディアでは「スーパーのポテトサラダ問題」等、手作りに関することが取り上げられていますが、スーパー側からするとそれは手抜きでは無く「時間(ゆとり)を買って頂く」ということなんですって。

うちのパン屋さんは「くーこちゃん、それは手抜きじゃなくてタイパって言うんだよ。タイムパフォーマンス!疲れているときはじゃんじゃん使っちゃって!!」と言ってくれます。うれしいので、本当にじゃんじゃん使って会社の売り上げに静かに貢献しています。

こんなコラムを書いているので、料理に手抜きをしなさそうとかよく言われますが、私もトンカツはスーパーのお惣菜を利用するし、暑くて調子が出ない時にはご飯にお豆腐かける「豆腐かけ丼」で済ませたりします。なんなら、子供でも作れるので作ってもらうこともあります。写真の豆腐かけ丼は息子が夏休みの宿題で気合を入れて作ったものなので焼いたベーコンまでついちゃってますね(笑)。皆さんも無理せず利用できるものはガンガン利用して、この厳しい夏を元気に乗り越えましょう。

それでは、また9月にお目にかかりましょう。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

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