【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.46『長野へGO! -前編-』
つくばで食べる・つくる・育てる
11月のテーマ「 長野へGO! -前編-」
こんにちは、くーこです。急に肌寒くなってきましたね。気持ち的に秋は3日で終わって冬に突入という気分です。皆様体調崩されていませんか?
先日、子どもが3日間宿泊学習に行く日程に合わせて、私たち夫婦も泊りがけで遠出してきました。とは言っても、子どもの送迎の時間を考えると行ける場所は限られてしまいます。圏央道使ってドライブしてみたいと言う夫の提案と、新蕎麦食べたい私の欲望から1泊2日で長野県へ出かけることに。当初長野市から小布施町を予定していましたが、時間の関係上軽井沢へ。なんとつくば市から2時間半程で遊びに行けるのです。意外と近くて驚きです。
お互い初長野県なので、とにかくおいしいものを食べよう!!を合言葉に車を走らせます。今回は子どもファーストでは無いので、割とノープランで出発。ひとまず、白糸の滝でマイナスイオンを浴びに行きます。ちょうど紅葉が見頃で、ハイキング姿の外国人ファミリーも多く見られました。欧米の方々ってSNSとかで休暇になると即ハイキングってイメージがありましたが、正しいイメージの様です。茨城のシンボル袋田の滝のダイナミックさは無いものの、水の美しさと清々したかわいらしい滝でした。人造滝なので、いつ訪れてもその透明度は保たれているそうですよ。駐車場そばの売店では珍しい鹿肉まんや長野名物おやき等も売っていてにぎわっていました。
あれこれ買い食いしたい欲を無理やり押さえつけて、今回の最大の目的であるお蕎麦屋さんへ向かいます。お目当ては、翁達磨一門の「浅間翁」です。趣味で蕎麦打ちをしていた私の父の心の師匠・高橋邦弘氏のお弟子さんがやっているお店とのことで、軽井沢から少し離れた場所にある名店です。一言でいうと、「もの凄くおいしかった!」につきます。
お蕎麦は瑞々しくシャッキリとしていて、上品な香りです。そば汁も辛くなくて最後までおいしく頂きました。自家製の身欠きにしんの甘露煮も甘すぎず、隣のカップルがメニューも見ず「鰊そばふたつ」と注文していた理由も頷けます。そんな私たちは鴨ざると天ざる頼みましたが、鴨ざるには厚切りのローストした鴨と鴨のつくねが入っていて、そこまで鴨油がきつくなく、どこまでも上品な味わいでした。天ぷらもキノコや里芋と山の幸メインでおいしかったです。二人だとシェアして食べられるのが良いですよね。
満腹になったところで、スルーしていた軽井沢へ戻ります。この日は日曜日なので、混雑を予想して旧軽井沢は翌日に回し、アクセスしやすそうな南軽井沢にある「軽井沢タリアセン」で観光することにしました。こちらは、塩沢湖を中心にした自然・芸術・レジャーが楽しめる複合施設です。いくつかある建物は戦前に建てられた別荘を移築復元されていて、本当に美しかったです。建築関係の職場で働いていたこともある私は美術館も入れるチケットを購入して、屋内も堪能しました。
その中のペイネ美術館の建物は、旧帝国ホテルを設計したアントニン・レーモンドの別荘「夏の庭」であり、内部構造は近代建築の巨匠ル・コルビュジェの案を取って建築されたそうで、2階へ行くスロープがまさにコルビュジェぽい!とちょっぴり興奮。
ジブリ作品「思い出のマーニー」のお屋敷のモデルと言われている睡鳩荘の周辺ではフォトウェディングをしているカップルが3組いらっしゃいました。お幸せに~と心の中で祝福しつつ、道を挟んで皇室の方々も訪れている軽井沢高原文庫へ。軽井沢は避暑地として缶詰になるには最適な場所だからか、有名な作家が数多く滞在し、また多くの舞台としても登場しています。堀辰雄の「風立ちぬ」は同名のジブリ作品があるので有名ですよね。設定は違っていますが、映画から小説を読んだ方も多いのではないでしょうか?文学部出身の私も近現代文学はさらっと流した程度なので、とても興味深く拝見しました。作品を読んでいる方はもっと楽しめるかも。
そうこうしている間に、既に夕方になってしまいました。おしゃれなカフェでお茶を…と言っていたのに、そんな暇はありません。そのまま、星野リゾート内にあるハルニレテラスに行き、ぶらぶら散歩しつつ「村民食堂」で夕飯を頂きました。こちらはカジュアルな信州料理を食べることができるお店で、馬刺しと信州サーモンのお造りが絶品でした。特に信州サーモンはこりこりした歯触りで脂はのっているのに口当たりがさっぱりとしたお味で、もっと食べたかった!淡水魚とのことですが、水がきれいだからおいしい養殖ができるのでしょうね。
夕飯後、ホテルに向けて出発しましたが、この日予約を入れたのは北軽井沢にあり、国道という山道を走ること30分…予約をした時に気が付いたのですが、北軽井沢って群馬県なんですね。車中で「やっぱり秘境なのかね?埋蔵金あるのかな?」(こちらは名前を聞いたら卒倒する茨城から来ているのに、棚に上げてボンドで接着中)なんて『翔んで埼玉』のネタで盛り上がっていたら、急に目の前に鹿が飛び出してきてびっくり!!他に車がいなかったのと、道が暗くゆっくり走っていたために事なきを得ましたが、私たちも鹿も暫し見つめ合ってしまいました。いやぁ、イノシシとかじゃなくて良かった!!あれに遭遇したら車大破を覚悟しないといけないですからね(昔、筑波山で同僚がやられて涙目だったのを思い出しました)。
そんなこんなで、1日目の旅の終わりはなかなか思い出深い鹿との遭遇で幕を閉じることに。来月は2日目の食レポをしようと思います。
それではまた、12月にお目にかかりましょう。
執筆者紹介: くーこ さん
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。