【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.48『青パパイヤを食す』

つくばで食べる・つくる・育てる
1月のテーマ「 青パパイヤを食す」

あけましておめでとうございます、くーこです。

先日、毎年お参りしている常陸の国出雲大社へ初詣に行ってきました。必ずおみくじは引くのですが、ここ20年ぐらいお目にかからなかった大吉きました!が、書いてあることが結構厳しめ?もろ手を挙げて「今年は良い1年になりそうだ!!」って気分には到底なりませんでした。一歩一歩着実に堅実に歩めとのことだったので、宝くじで一攫千金を狙うのはやめようと思います。

さて、先日庭仕事をしていた夫が、お隣さんから「パパイヤ食べない?」と声をかけられました。即答でもらうと答えた後私に報告。お礼を言うために外に出たところ、差し出されたのがラグビーボールサイズの青パパイヤが2個。あまりのサイズにちょっぴりおののきました。

「これ、青パパイヤですか?」と一応尋ねたところ、そうだとのこと。千葉に住んでいるお友達が栽培していて、遊びに行った時にお土産に持たせてくれたものだそうで…「でも、調理法も分からないし、量も多すぎてね。良かったらもらってくれない?そして、また少しわけてくれない?」と言われました。どうやらそのお友達、「アク強いから、水にさらしてから使ってね」としか言ってくれなかったらしく、具体的な調理例は聞いてこなかったらしいです。お隣さんはご夫婦そろって顔が広いらしくいろいろ頂き物があるようなのですが、いかんせんご高齢なので量も少しで良いし、正直料理も面倒くさいご様子。うちは育ち盛りの息子もいるし、好き嫌いもないのでいつもありがたく横流し品を頂いてしまうのですが、毎回それではこちらも申し訳ないのでいつからか食べきれる分だけ私が作っておすそ分けするようになりました。ここ限定で古き良き昭和文化が残っています。「まかせて!」と安請け合いしたものの、レパートリーがほぼないこの野菜をどうしようか悩みどころです。

そんな青パパイヤ、以前は沖縄産しかなく高級食材でしたが、ここ近年は関東でもよく育つらしく、つくばの地場野菜コーナーでもよく見かけるようになりました。それでも15cmサイズで450円前後、ラグビーボールサイズだと800円ぐらいはするそうなので、結構な高級食材です。栄養価も高く、タンパク分解酵素のパパイン・ポリフェノール・ビタミンCが豊富で、最近はスーパーフードとしても注目されています。積極的に食べたい野菜ですね。注意点があるとすれば、水溶性食物繊維が豊富なので食べすぎるのお腹を壊します。

ただ、気軽に食べられる雰囲気じゃないのですよ、見た目や取り扱いが。まず、代表栄養素のパパインは皮膚につくと痒くなりやすいので、作業するときには使い捨てのビニール手袋をした方が安心です。そして分厚そうな皮は少し弾力があり包丁でむけないこともないですが、ピーラーでむくのが楽です。あとは切って水であく抜きしてから使います。良く知られている青パパイヤ料理と言えば、タイ料理のソムタムが有名ですよね。私も大好きで、タイ料理のお店に行くと絶対に頼むのですが、今回はスイートチリソースが苦手な息子がいるので封印です。コリコリとした食感を生かした、万人受けする青パパイヤ料理をめざします。

きんぴらにしてもおいしいようですが、お隣さんは晩酌を毎晩するとのことなので、お酒のおつまみにもなる「青パパイヤとイカ燻のマリネ」を作ってみました。青パパイヤはあく抜きしてしまうとクセもなくなるので、セロリでさわやかな風味を足して、アクセントにケイパーを入れてあります。ケイパーはスーパーのドレッシング売り場で瓶詰めが売られていますよ。イカ燻は裂けるタイプのではなく、ペラペラとしているタイプのものがこのマリネには合います。もうひとつはチャレンジ品として、コンポートにしてみました。リンゴっぽくなるかな?と思ったのですが、歯ごたえのあるナタデココって感じでした。ゼリーに入れてみましたがヨーグルトのトッピングにする方がおいしかったかも。今回はお隣さんも気に入ってくれたマリネを紹介します。どこかで青パパイヤを見かけたら作ってみてくださいね。

それではまた、2月にお目にかかりましょう。

≪青パパイヤとイカ燻のマリネ≫

【材料】(大きめのボウル1杯分)
・青パパイヤ 小さいのなら1個、大きいのなら1/2個 
・セロリ 1本
・イカ燻 1袋 
・ケイパー 大さじ1 

☆オリーブオイル 大さじ2 
☆リンゴ酢 大さじ2
☆レモン汁 大さじ2 
☆砂糖 大さじ1 
☆塩 小さじ1 
☆胡椒 適当

【作り方】
① ジッパー袋に☆を入れて混ぜておく
② 青パパイヤを千切りにして10~15分水にさらしてアク抜きしたら、水気をよくふき取る
③ セロリは繊維に沿って千切り、イカ燻は食べやすい大きさに、ケイパーはみじん切りにそれぞれ切る
④ ②③を①に入れて、袋の上から軽くもんで、冷蔵庫で1時間以上冷やす

※ マリネ液はお好みで調味料を増減してください。このレシピはオリーブオイル少な目で作ってあります。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

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