【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.64『北信食べ歩きツアーに行ってきました‐前編』
つくばで食べる・つくる・育てる
5月のテーマ「北信食べ歩きツアーに行ってきました‐前編」
こんにちは、くーこです。修学旅行シーズンになりましたね。修学旅行先が急きょ大阪万博になった学校もあるようです。息子の通う学校は当初大阪万博へ行く予定でしたが、1年前に様々な問題がクリアできないとのことで旅行会社から変更を打診されて別の場所になりました。修学旅行で万博に行った友人の子に感想を聞いたところ、混み過ぎてパビリオンは1つしか見られなかったと話していました。「それは残念だったね」と慰めつつ、40年ぐらい前のつくば万博も凄い人だったと記憶しています。自動でエレクトーン(電子ピアノだったかも)を弾くロボットや、巨大な樹のようなトマト、3Dメガネで見るスクリーンとか、度肝を抜かれました。なかなか貴重な体験だったので、自分の子どもにもそのような気分を味合わせてあげたかったなと思ってみたりします。
閑話休題。息子も4月末に修学旅行へ行くことが決まっていたので、2泊3日のうち2日は私たち夫婦も遊びに行こうってことになり、出発2日前に長野県の北信方面に車を走らせてみようと話がまとまりました。北信とは長野県の北部に位置し、温泉をはじめとした美しい自然と豊かな文化、魅力的な食べ物が多い地域です。まずは「一生に一度は参れ善光寺」とも言われる善光寺へ向かうことに。つくばからだと休憩を2回挟んで善光寺まで4時間ほどで着きました。
枝垂桜が満開で、たくさんの参拝客が訪れていました。仲見世通りをぶらぶらしながら山門を目指します。ところが、おいしそうな誘惑があっちこっちで手招きしています。夫も「小腹すいちゃったし、腹ごしらえしてからお参りしよう」と言い出しました。ひとまずしょっぱい系のものをそれぞれ買ってシェアすることに。私は定番中の定番、おやきの「いろは堂」で季節限定のあざみを選びました。春ならではの山菜で、ほろ苦い味がとってもおいしかったです。夫はおせんべいの専門店「天草屋」で串ぬれおかきの七味マヨネーズ味を買っていました。七味は信州土産で有名な八幡屋礒五郎のものだそうです。出来立てのぬれおかきを食べたのは初めてですが、あと3本は余裕で食べられそうなお味でした。お店の目の前には和テイストな佇まいのスタバもあり、善光寺にたどり着くまで1時間かかってしまいました。
善光寺には絶対秘仏であり、日本最古と伝わる一光三尊阿弥陀如来がご本尊です。こちらを見ることはできないのですが、本堂自体が国宝でありそれ以外にも多くの文化財を有しています。最初にくぐる仁王門には、あの高村光雲と米原雲海が制作した仁王像が出迎えるようにおさめられています。一般的な配置と逆配置なんだそう。凄い迫力だ~と、完全にお上りさんで山門を抜けて本堂へ。「びんずるさん」と親しまれているびんずる尊者像がお出迎えしてくれます。触ると病気が治るそうなので、腰や首回りを近くにいたお姉さま方と談笑しながら撫でまくりました。その後、外陣の閻魔像や浄玻璃の鏡を見て内陣でお参りをしました。ここに来たら是非やってみたかった御戒壇巡をしてみたのですが、「極楽の錠前」は触れたもののその直後にひどい頭痛と吐き気に襲われてヘロヘロになりながら外に出ました。外に出たらすっと痛みが引いてしまったので、もしかしたら私は極楽浄土に行けないのかもと凹みました。
ま、そんなこと考えても仕方ないので行きに目を付けていた「信州りんご菓子工房 BENI-BENI」で焼き立てのアップルパイとそのお隣にある「おいも日和」でアイス付き蜜大学芋をいただきました。すっごくおいしい!!やっぱり甘いものって癒されるよね。と、既に先ほどの出来事は忘却の彼方へピューっと飛んでいきました。
この辺りには40件近くの宿坊があり、私がリハビリでお世話になっている長野出身の先生が「泊まるなら絶対に宿坊がおススメだよ!」と言っていました。食べたりないので次は宿坊に泊まりたいと思いながら、次の目的地である戸隠へ。
まだ雪が残る山道をどんどん走って名物のお蕎麦を食べに行きます。
行き当たりばったり旅なのでグーグルマップを頼りに、山菜の天ぷらがおいしそうだった「うずら屋」へ行ってみることにしました。昼時を少し外れた時間だったので30分も待たずに入ることができました。蕎麦は細めでのど越しが良く、山菜の天ぷらはゴマ油で揚げてあるそうですが風味が最高でペロリでした。
ふきのとうってあんなにおいしかったのね。なにより、あれほどの人気店なのに接客も素晴らしかった。いや、だから人気店なのかも。お値段高めと口コミには書いてありましたが、あのクオリティーとホスピタリティーでむしろお安いと感じました。
その後は気分よく戸隠神社の中社にお参りへ。ここは有名な神話天照大神が天岩戸にお隠れになった時、岩戸神楽を創案し、岩戸を開くきっかけを作られた神様である天八意思兼命が祭られています。こちらには御祈祷おみくじというものがあり、社務所で生まれた年と性別を巫女さんに伝えると奥で神主さんが祝詞を唱えながら引いてくれます。
渡されたおみくじは結構な大きさで、お手紙のようです。私に渡されたものを見てみると「平」と書いてありました。夫は「吉」。「平なんて見たことないね」って調べてみると、「平」とは吉と凶の間で、現状維持で穏やかな状況にあるのだとか。ま、なかなか厳しいこと書かれているけどね☆ただ、全体の2%しか「平」は無いらしく、レアアイテムらしいです。なので、大切におうちに持って帰って、この1年の指標にしようと思います。
戸隠神社は他にも奥の院や宝光院など五社から成り立っていますが、これ以上はお参りせずなんとなくホテルにチェックインしようか?ってことになり、一路長野市内へ。その10分後、あれだけ青空だったのに雨が結構な両降ってきてびっくりしました。そんなことある?!って夫婦で驚きつつ、パワースポットだしあるかもね?と頷きながらホテルに向かう私たちなのでした。(後半へ続く)
それではまた6月にお目にかかりましょう。
執筆者紹介: くーこ さん
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。