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【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.49『バレンタインデー』

つくばで食べる・つくる・育てる
2月のテーマ「バレンタインデー」

こんにちは、くーこです。
激しすぎる三寒四温をひしひしと感じている今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? つくばでは梅が満開で良い香りがしています…と言いたいところですが、例年より早く花粉症が来てしまい顔面が大変なことになっております。先週末から始まった筑波山の梅まつりに行ってみたいのですが、あそこは杉のメッカなのでどうしようか悩んでいるところです。

今月はバレンタインデーがありましたね。まあ、私にはちょっとお高いチョコレートを食べられる日って認識なのですが、今年はちょっと違いました。

中学生の息子から「バレンタインデーにお菓子を作りたい」と相談があったのです。ここで普通のお母さんなら「あらあら、うふふ」となるのでしょうが、我が子にそんな甘酸っぱいことがないのは分かり切っていたので非常に冷静な私しかいません。話を要約すると、部活の女子数人とスイーツの話をしていたところ、皆でバレンタインデーに手作りお菓子を作って交換しようってことになったとか。あ、スイーツ男子でお菓子作りが趣味なのカミングアウトしたのね…ってところで、何を作ったら良いと思うかアドバイスちょうだいとのことでした。

「男の子の手作りに需要あるのかしら?社交辞令なんじゃないの?」と言いたいところをぐっと飲みこんで、「あげるのが2人ぐらいなら今のトレンドである小さいガトーショコラを推したいけれど…」と提案すると、結構な人数だったのとチョコレートは女子と被るから他のものが良いと言うので、「じゃあ、食中毒の心配がなくて失敗しない焼き菓子が良いね。マドレーヌや前もって準備できるアイスボックスクッキーにしたら?」と答えたところ、マドレーヌと当日部活休んだ子用に紅茶のアイスボックスクッキーを作ることに決めたようです。マドレーヌ以前こちらのコラムでも紹介したレシピで、はちみつレモン風味のもの。材料を混ぜるときに泡立てないように気を付ければおいしくできるので、お菓子作り初心者にはピッタリなんです。シェル型で焼けばお店風になりますしね。

今月のレシピに載せますが、紅茶のアイスボックスクッキーはプレーンな生地に紅茶のティーバッグを2袋入れて作りましたよ。ティーバッグの茶葉は元から細かくされているので、お菓子作りにはもってこいなんですよね。うちはアールグレイを常飲しているので、今回もアールグレイを使いました。って、本当はシンプルなバタークッキーをおススメしたのですが、「シンプルすぎてちょっと…」と言われてしまいました。ベーシック最高!最後はここに戻るんだ!!と言っても聞かず、「紅茶入れたらミルクティーに合いそうじゃない?」とオトメンな発言により「それがいいと思うよ?」とレシピを組み立ててここに至ります。

 そんなやり取りを経て、休日の午後を半分使ってひたすらお菓子を作りラッピングし、翌日の部活に持って行ったのですが…帰りの車に乗り込んできた息子はちょっぴりおかんむりな様子。どうした?と聞くと、「お店で買ったのを詰め直した?」って一部の女子に言われたとのこと。おっと、その返しは想定外。誉め言葉だと思うよ?と返すと「みんな喜んでもらってくれたよ」って笑っていました。「男子からもらえるバレンタインって初めてだから新鮮!」と言っていたそうです。そして、女子力の高い男子の称号を得たとのことでした。良かったな、息子よ。でも、お菓子作りは洗い物をして片付けるまでだぞ!と、残った紅茶のクッキーをかじりながら「今度は器具の洗い方としまい方を教えなければ」と決意する母なのでした。
それではまた、3月にお目にかかりましょう。

≪紅茶のアイスボックスクッキー≫

【材料】(直径3㎝40枚前後)
・無塩バター 100g 
・上白糖 80g 
・塩 ひとつまみ 
・卵 1個

☆薄力粉 165g 
☆アーモンドプードル 35g 
☆紅茶のティーバッグ 2袋

【作り方】
準備:バターは室温で柔らかくしておき、ティーバッグは中身を取り出しておく
①   ボウルにバターと上白糖と塩を入れ、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜる
②   溶いた卵を少しずつ①に入れてそのつどよく混ぜる
③   ふるいに☆を入れて②にふるい入れたら、ヘラで切るように混ぜる
④   そぼろ状のかたまりになってきたら、数回ボウルに押し付けてひとまとめにする
⑤   生地を2分割にしてラップに包み、直径3㎝程の棒状にしたら冷蔵庫で1時間以上冷やす
  (ジッパー袋に入れてここで冷凍すれば2週間は持ちます)
⑥   170℃でオーブンを予熱している間に、ラップを外した⑤を6mmの厚さに切って、オーブンシートを敷いた鉄板に並べる
⑦   15分程焼き、きつね色に焼けたらできあがり


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】苔玉に寄せて Vol.97~真っ赤な薔薇の花! の苔玉

真っ赤な薔薇の花! の苔玉

 2月14日はバレンタインデー、もう間もなくです。愛する人にチョコレートを贈ったり花を贈ったりして、何とか『愛』を伝えたい・・・少なからず心の葛藤しておられる方・・・義理チョコをお考えの方、等々。

 バレンタインデーの贈物に、『苔玉』を選ばれる方も少なからず見受けます。例年、ミニチュアローズの苔玉が人気です。赤、白、ピンク、紫色花と多様ですが、特に赤色花のミニチュアローズが選ばれることが多くみられます。

色別!バラ(薔薇)の花言葉一覧

バラの花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、青、紫、緑、茶、複色など、とても豊富です。
そんなバラには、花色ごとに下記のような花言葉があります。

「あなたを愛します」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」
「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」「純潔」「清純」
ピンク「しとやか」「上品」「可愛い人」「美しい少女」
「友情」「平和」「友愛」「献身」「嫉妬」「薄らぐ愛」
オレンジ「無邪気」「魅惑」「絆」「信頼」「すこやか」「愛嬌」
「不可能」「夢かなう」「奇跡」「神の祝福」

 花言葉には諸説ありますが、赤いバラの花は『愛』…が一般的、バレンタインの花の代表格です。

 苔玉教室等々で一部の方々・・・「えっ!赤いバラを苔玉です!?」って・・・と、戸惑われる向きもあります。『苔玉』とは『和』の世界・・・洋花でしかも『真っ赤なバラ』は『和』に馴染まないという観念・・・・・
でも、『知床旅情』に歌われている『ハマナス』もバラの一種なんです。

 愛の境界に和も洋もなし、愛の印・真っ赤なバラの花を見つめて、素敵なバレンタインデーをお過ごし下さい!

バラの苔玉

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.48『青パパイヤを食す』

つくばで食べる・つくる・育てる
1月のテーマ「 青パパイヤを食す」

あけましておめでとうございます、くーこです。

先日、毎年お参りしている常陸の国出雲大社へ初詣に行ってきました。必ずおみくじは引くのですが、ここ20年ぐらいお目にかからなかった大吉きました!が、書いてあることが結構厳しめ?もろ手を挙げて「今年は良い1年になりそうだ!!」って気分には到底なりませんでした。一歩一歩着実に堅実に歩めとのことだったので、宝くじで一攫千金を狙うのはやめようと思います。

さて、先日庭仕事をしていた夫が、お隣さんから「パパイヤ食べない?」と声をかけられました。即答でもらうと答えた後私に報告。お礼を言うために外に出たところ、差し出されたのがラグビーボールサイズの青パパイヤが2個。あまりのサイズにちょっぴりおののきました。

「これ、青パパイヤですか?」と一応尋ねたところ、そうだとのこと。千葉に住んでいるお友達が栽培していて、遊びに行った時にお土産に持たせてくれたものだそうで…「でも、調理法も分からないし、量も多すぎてね。良かったらもらってくれない?そして、また少しわけてくれない?」と言われました。どうやらそのお友達、「アク強いから、水にさらしてから使ってね」としか言ってくれなかったらしく、具体的な調理例は聞いてこなかったらしいです。お隣さんはご夫婦そろって顔が広いらしくいろいろ頂き物があるようなのですが、いかんせんご高齢なので量も少しで良いし、正直料理も面倒くさいご様子。うちは育ち盛りの息子もいるし、好き嫌いもないのでいつもありがたく横流し品を頂いてしまうのですが、毎回それではこちらも申し訳ないのでいつからか食べきれる分だけ私が作っておすそ分けするようになりました。ここ限定で古き良き昭和文化が残っています。「まかせて!」と安請け合いしたものの、レパートリーがほぼないこの野菜をどうしようか悩みどころです。

そんな青パパイヤ、以前は沖縄産しかなく高級食材でしたが、ここ近年は関東でもよく育つらしく、つくばの地場野菜コーナーでもよく見かけるようになりました。それでも15cmサイズで450円前後、ラグビーボールサイズだと800円ぐらいはするそうなので、結構な高級食材です。栄養価も高く、タンパク分解酵素のパパイン・ポリフェノール・ビタミンCが豊富で、最近はスーパーフードとしても注目されています。積極的に食べたい野菜ですね。注意点があるとすれば、水溶性食物繊維が豊富なので食べすぎるのお腹を壊します。

ただ、気軽に食べられる雰囲気じゃないのですよ、見た目や取り扱いが。まず、代表栄養素のパパインは皮膚につくと痒くなりやすいので、作業するときには使い捨てのビニール手袋をした方が安心です。そして分厚そうな皮は少し弾力があり包丁でむけないこともないですが、ピーラーでむくのが楽です。あとは切って水であく抜きしてから使います。良く知られている青パパイヤ料理と言えば、タイ料理のソムタムが有名ですよね。私も大好きで、タイ料理のお店に行くと絶対に頼むのですが、今回はスイートチリソースが苦手な息子がいるので封印です。コリコリとした食感を生かした、万人受けする青パパイヤ料理をめざします。

きんぴらにしてもおいしいようですが、お隣さんは晩酌を毎晩するとのことなので、お酒のおつまみにもなる「青パパイヤとイカ燻のマリネ」を作ってみました。青パパイヤはあく抜きしてしまうとクセもなくなるので、セロリでさわやかな風味を足して、アクセントにケイパーを入れてあります。ケイパーはスーパーのドレッシング売り場で瓶詰めが売られていますよ。イカ燻は裂けるタイプのではなく、ペラペラとしているタイプのものがこのマリネには合います。もうひとつはチャレンジ品として、コンポートにしてみました。リンゴっぽくなるかな?と思ったのですが、歯ごたえのあるナタデココって感じでした。ゼリーに入れてみましたがヨーグルトのトッピングにする方がおいしかったかも。今回はお隣さんも気に入ってくれたマリネを紹介します。どこかで青パパイヤを見かけたら作ってみてくださいね。

それではまた、2月にお目にかかりましょう。

≪青パパイヤとイカ燻のマリネ≫

【材料】(大きめのボウル1杯分)
・青パパイヤ 小さいのなら1個、大きいのなら1/2個 
・セロリ 1本
・イカ燻 1袋 
・ケイパー 大さじ1 

☆オリーブオイル 大さじ2 
☆リンゴ酢 大さじ2
☆レモン汁 大さじ2 
☆砂糖 大さじ1 
☆塩 小さじ1 
☆胡椒 適当

【作り方】
① ジッパー袋に☆を入れて混ぜておく
② 青パパイヤを千切りにして10~15分水にさらしてアク抜きしたら、水気をよくふき取る
③ セロリは繊維に沿って千切り、イカ燻は食べやすい大きさに、ケイパーはみじん切りにそれぞれ切る
④ ②③を①に入れて、袋の上から軽くもんで、冷蔵庫で1時間以上冷やす

※ マリネ液はお好みで調味料を増減してください。このレシピはオリーブオイル少な目で作ってあります。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】苔玉に寄せて Vol.96~万両、千両、百両、十両、一両の苔玉

万両、千両、百両、十両、一両の苔玉

 『万両、千両、百両、十両、一両』・・・・・

全て園芸植物の名称です。

植物学上では、次のように分類されます。

マンリョウサクラソウ科
センリョウセンリョウ科
ヒャクリョウ(別名 カラタチバナ)サクラソウ科
ジュウリョウ(別名 ヤブコウジ)サクラソウ科
イチリョウ (別名 アリドウシ)アカネ科

年末・年始の頃に赤い果実を付け、古来より縁起モノ植物として親しまれてきました。お金に恵まれ、豊かな気持ちをもたらしてくれそうな植物たちです。

 『万・千・百・十両』は嬉しい、として、『一両』は出来れば遠慮したい・・・初詣に当たって、一部の寺社では一円玉お賽銭を遠慮したいとのこと・・・金融機関に1円玉を100枚預けると手数料100円プラス10円の消費税・・・一円が敬遠される所以でしょう。でも、一両には見過ごせぬ縁起があります。

一両(アリドオシ)の苔玉

 植物『イチリョウ』は、別名『アリドオシ』とよばれます。植物体に細くて鋭い棘を有する・・・その棘が『蟻』をも突き『通し』、すなわち『蟻通し(アリドオシ)』によるものです。

 更に『蟻通し』を『在通し(アリドオシ)』と読むことで、『万両・千両・百両・十両・・・在り通し』、・・・お金に困ることがない、という願いを込めた、縁起植物・・・!

 昨年末から年始にかけて、たくさんの松・竹・梅の苔玉を作り新年を寿ぐことが出来ました。『万両~十両』常に『在り通し』の豊かな歳でありたい・・・そんな願いを込めて、黄金の植物たちの苔玉もたくさん作って、2024年新年を迎えました。

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

新年のご挨拶 2024

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

旧年中は大変お世話になりました。おかげさまでActiveNote は9周年を迎えることができました。

前年はコロナウイルスが5類扱いとなり、お店は賑わいを取り戻し、苔玉教室も通常通り開催することができ、コロナ禍前の日常が戻ってきたように感じました。
一方、昨今の物価上昇による様々なコスト増、苔不足などにより、苔玉制作の現状維持に大変苦労した年でもありました。

そのような状況下で、日頃より絶えず応援をしてくださる皆様に多くの励ましをいただきました。
この場をお借りしまして、深く感謝申し上げます。

本年も良い年になりますように、心よりお祈りしております。




昨年にもご紹介いたしましたが、ActiveNoteのロゴは、ナンテンの苔玉をモチーフにし「難を転ずる」という願いが込められています。そして一枚一枚の葉に「愛」「勇気」「日々の糧」を大切にしたいという願いが込められています。それらの願いを胸に、今年も一歩一歩無理をせず、状況にあらがわず落ち着いて歩んでいきたいと考えております。

これからも ActiveNote へのご愛顧をよろしくお願い申し上げます。

2024年 元旦  ActiveNoteスタッフ一同