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【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.47『長野へGO! -後編-』

つくばで食べる・つくる・育てる
12月のテーマ「 長野へGO! -後編-」

 こんにちは、くーこです。あっという間の年末ですね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?茨城県では5年ぶりにインフルエンザ流行警報が先日出たのですが、その前に息子のクラスは学級閉鎖になりました。近くの高校では先生の半分がインフルエンザに罹ってしまい学校閉鎖になったとか。我が家ではまだ誰も罹っていませんが、手洗い・うがい・睡眠をちゃんとやろう!と話しています。

 今月は先月の軽井沢旅行記の続きです。2日目の朝はホテルマンのお兄さんのおすすめで浅間牧場まで散歩に出ることからスタートしました。歩くこと5分、入り口が見えてきたところで道の反対側に「りんご」ののぼり旗が見えます。入口には土日のみの営業と書いてあったので「残念だったね」と立ち去ろうとしたら、建物の中にいたおじいさんが手招きしています。近寄ると「リンゴ欲しいなら分けてあげる」とのこと。話を聞くと、安曇野で収穫したリンゴを平日は道の駅や近隣ホテル・パティスリーなど業者に販売していて、土日だけ一般に売っているのだとか。今年は花の咲くころに降った雹害と夏の酷暑で近年まれにみる不作だったそうで、価格もお高めとのこと。それでもふじりんごがあると言われたので買いたい!と言ったら、業者も欲しがるし収穫量も少なかったから…と2個だけ譲ってもらいました。あとは、シナノスイートと名月。合わせて2000円分購入です。

シナノスイートと名月はこちらが心配になるくらいたくさんおまけしてもらいました。凄いおいしいリンゴでしたよ。息子は名月が気に入ったようでしたが、私は断然にふじです。パリッとしていて適度な酸味があってリンゴらしいリンゴでした。お話していると業者さん達が続々とやってきたのでお暇することに。帰りがけに名刺を渡され、リンゴ送ることもできるからねと言われました。こういう素敵な出会いが旅の醍醐味な気がしますね。

 ホテルでおいしい朝食をおなか一杯食べた後は浅間牧場から浅間山を見て、軽井沢高原教会前のお庭で巨大な苔玉に驚き、一路地元のスーパー「ツルヤ」へ向かいます。

旅行に行くと、夫の仕事柄地元企業のスーパーに寄りがちなのですが、久々にテンション上がるスーパーに出会いました。入口にはプライベートブランドの品がずらりと並んでいるのですが、全て長野の特産品です。長野県愛半端ないです。売り場に足を踏み入れてまず目に入ったのが常温保存可能な名物「おやき」各種。この日は特売で1個100円切っていました。「きのこ」と「野沢菜」を1個ずつカゴにIN! 正直、値段から大した期待をしていなかったのですがもっと買って来ればよかったと後悔しました。別荘地の人を意識してなのか、お総菜売り場も充実しています。圧巻なのはジャム売り場ですね。売り場の一区画全部ジャム!値段もお買い得です。散々迷いに迷って、リンゴ・信州あんず・プラム・クルミスプレッドを購入。信州あんずジャムはごろっと果肉が入っていて贅沢なお味です。クルミスプレッドはピーナッツバターよりマイルドな風味でした。開けていないジャムは大事にこの後食べる予定です。

 と、じっくり見て回ること1時間以上。「お歳暮に殻付きのクルミがあるよ!」「生の朝鮮人参売ってる!(特産らしいです)」「長野県のお土産コーナー見てくる!」なんて話しているうちにカゴの中がえらいことに…なんでこんなに品物が…?普段の買い物より買っている…野沢菜商品率高いな、ふりかけ・油炒め・野沢菜昆布…結局、ここでほとんどのお土産が揃ってしまいました。驚いたことに、ハズレ商品無しです!クオリティ高っ!!

 その後、道の駅に寄りながら本日のメインイベント「かまど炊きご飯 御厨」でランチです。

こちらのお店では名前の通りかまど炊きのご飯が食べられます。昼は3種類の御膳から選べ、とろろ汁御膳と鶏肉のみそ漬け焼き御膳をチョイス。もちろんシェアして食べましたよ。じんわりと体に染みわたるおいしさでした。しみじみ旨いってやつです。ご飯や汁物はもちろん、副菜の煮物の野菜がおいしいこと。珍しいなと思ったのは、とろろを信州味噌でしっかり味付けしていたこと。そして、野沢菜の天ぷら。お漬物の天ぷらを刻んで揚げたものだそうで、塩とかつけずにそのまま頂きました。この天ぷらは絶対に食べないと後悔するぐらい絶品でしたよ。30分並んで良かった。

こちらの野沢菜漬けは今まで食べていたのは何?!ってぐらいしっかり発酵していておいしかったのでお土産に買ったのですが、その際に店員さんにこの感動を伝えたところ、野沢菜漬け発祥の地である野沢温泉村「とみき漬物」からわざわざ取り寄せているのだそうです。「無添加だし、熟成されているからおいしいですよ。軽井沢ではここでしか買えません」とおっしゃっていました。そういう情報大好きです!

大満足でお店を後にし、最後の目的地は旧軽井沢銀座通りです。軽井沢にきてここに行かないのはどうかな?と思ったので訪れてみたのですが、ちょっとぶらぶらして、ショー記念礼拝堂を見学して戻ってきました。買い物はツルヤで満足してしまったので結局何も買わず、御厨でお腹いっぱいになってしまったのでお茶もせずにそのまま帰路につきました。次回は藤田嗣治が展示されている安東美術館に行きたいな、とかツルヤで買った野沢菜昆布また食べたいとか、既に長野ロスになっているので、雪が溶けた春以降にまた行く計画を立てています。本当に良いところでした。

それではまた、1月にお目にかかりましょう。よいお年をお迎えください。

 


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】苔玉に寄せて Vol.95~ウメの苔玉

ウメの苔玉

 古来、日本の年末・新年を寿ぎ彩ってきた植物たちの代表は、松・竹・梅ということになります。寒さ厳しい中で固い蕾を過ごし、紅白の開花で新春を華やいでくれる『梅の花』、厳冬を乗り切った強さの中に、凛とした美しさを思い起こさせてくれます。今、開かんとする紅白の『梅の蕾』付き苔玉は、『新年の苔玉』人気のトップの座にあります。新年の園芸店では、赤い実で彩られたヤブコウジ、マンリョウ、ナンテン等の下木類の中で、凛としたウメの蕾は格別です。白梅、紅梅、赤・白咲き分けする『思いのまま』等、多くの品種群が新春を伝えてくれます。

樹冠いっぱいに紅白開花した苔玉の梅は、早春を思わせてくれます。花散ると、ウメの苔玉も一足早い新緑で満たされ、春の到来を確実に定着させてくれます。

 更に異なった品種のウメがあれば、5~6月にはウメの果実を楽しむこともできます。ウメの苔玉に5~6個の『梅の実』が付いたら、これは新たな『苔玉景観』を見る喜びになります。梅の実の付いた・景観を期待するには、必ず異品種のウメの存在が必要です。一本のウメの苔玉だけでは、けっして結実することはありません。

 「庭先に植えた一本のウメの木だけど、毎年実が付くんだ」という声を聴くことがあります・・・それは、庭先のウメの木が、隣近辺の異品種のウメの木に咲く花と自由恋愛しているからに他なりません。ウメという植物は『自家不和合性』という性質があって、決して同一植物体・同一品種間では雄蕊と雌蕊が結合しない、すなわち同一親族間では決して生殖することがないということです。

 もし、梅の実を期待されるのであれば、紅梅と白梅の『梅の苔玉』等、異なるウメの品種をお持ちになって下さい。そうすれば隣近辺の梅の花と自由恋愛すことなく、自家製の『梅の実』が期待できる・・・苔玉栽培・鑑賞をお楽しみ頂けるでしょう。血筋の近い婚姻は強い子孫を残さない・・・『内婚弱性』ということをウメは知っているのですね。ご当地に古くからある茨城県水戸市の偕楽園には数十種類の品種のウメが植えられており、観梅で楽しみ、多くの『梅の実』を収穫されています。

 来春も紅梅、白梅の苔玉を楽しみ、初夏には10粒程度の梅の実を苔玉樹上に付けようと、思い描いて・・・・・

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.46『長野へGO! -前編-』

つくばで食べる・つくる・育てる
11月のテーマ「 長野へGO! -前編-」

 こんにちは、くーこです。急に肌寒くなってきましたね。気持ち的に秋は3日で終わって冬に突入という気分です。皆様体調崩されていませんか?

 先日、子どもが3日間宿泊学習に行く日程に合わせて、私たち夫婦も泊りがけで遠出してきました。とは言っても、子どもの送迎の時間を考えると行ける場所は限られてしまいます。圏央道使ってドライブしてみたいと言う夫の提案と、新蕎麦食べたい私の欲望から1泊2日で長野県へ出かけることに。当初長野市から小布施町を予定していましたが、時間の関係上軽井沢へ。なんとつくば市から2時間半程で遊びに行けるのです。意外と近くて驚きです。

 お互い初長野県なので、とにかくおいしいものを食べよう!!を合言葉に車を走らせます。今回は子どもファーストでは無いので、割とノープランで出発。ひとまず、白糸の滝でマイナスイオンを浴びに行きます。ちょうど紅葉が見頃で、ハイキング姿の外国人ファミリーも多く見られました。欧米の方々ってSNSとかで休暇になると即ハイキングってイメージがありましたが、正しいイメージの様です。茨城のシンボル袋田の滝のダイナミックさは無いものの、水の美しさと清々したかわいらしい滝でした。人造滝なので、いつ訪れてもその透明度は保たれているそうですよ。駐車場そばの売店では珍しい鹿肉まんや長野名物おやき等も売っていてにぎわっていました。

 あれこれ買い食いしたい欲を無理やり押さえつけて、今回の最大の目的であるお蕎麦屋さんへ向かいます。お目当ては、翁達磨一門の「浅間翁」です。趣味で蕎麦打ちをしていた私の父の心の師匠・高橋邦弘氏のお弟子さんがやっているお店とのことで、軽井沢から少し離れた場所にある名店です。一言でいうと、「もの凄くおいしかった!」につきます。

お蕎麦は瑞々しくシャッキリとしていて、上品な香りです。そば汁も辛くなくて最後までおいしく頂きました。自家製の身欠きにしんの甘露煮も甘すぎず、隣のカップルがメニューも見ず「鰊そばふたつ」と注文していた理由も頷けます。そんな私たちは鴨ざると天ざる頼みましたが、鴨ざるには厚切りのローストした鴨と鴨のつくねが入っていて、そこまで鴨油がきつくなく、どこまでも上品な味わいでした。天ぷらもキノコや里芋と山の幸メインでおいしかったです。二人だとシェアして食べられるのが良いですよね。

 満腹になったところで、スルーしていた軽井沢へ戻ります。この日は日曜日なので、混雑を予想して旧軽井沢は翌日に回し、アクセスしやすそうな南軽井沢にある「軽井沢タリアセン」で観光することにしました。こちらは、塩沢湖を中心にした自然・芸術・レジャーが楽しめる複合施設です。いくつかある建物は戦前に建てられた別荘を移築復元されていて、本当に美しかったです。建築関係の職場で働いていたこともある私は美術館も入れるチケットを購入して、屋内も堪能しました。

その中のペイネ美術館の建物は、旧帝国ホテルを設計したアントニン・レーモンドの別荘「夏の庭」であり、内部構造は近代建築の巨匠ル・コルビュジェの案を取って建築されたそうで、2階へ行くスロープがまさにコルビュジェぽい!とちょっぴり興奮。

ジブリ作品「思い出のマーニー」のお屋敷のモデルと言われている睡鳩荘の周辺ではフォトウェディングをしているカップルが3組いらっしゃいました。お幸せに~と心の中で祝福しつつ、道を挟んで皇室の方々も訪れている軽井沢高原文庫へ。軽井沢は避暑地として缶詰になるには最適な場所だからか、有名な作家が数多く滞在し、また多くの舞台としても登場しています。堀辰雄の「風立ちぬ」は同名のジブリ作品があるので有名ですよね。設定は違っていますが、映画から小説を読んだ方も多いのではないでしょうか?文学部出身の私も近現代文学はさらっと流した程度なので、とても興味深く拝見しました。作品を読んでいる方はもっと楽しめるかも。

 そうこうしている間に、既に夕方になってしまいました。おしゃれなカフェでお茶を…と言っていたのに、そんな暇はありません。そのまま、星野リゾート内にあるハルニレテラスに行き、ぶらぶら散歩しつつ「村民食堂」で夕飯を頂きました。こちらはカジュアルな信州料理を食べることができるお店で、馬刺しと信州サーモンのお造りが絶品でした。特に信州サーモンはこりこりした歯触りで脂はのっているのに口当たりがさっぱりとしたお味で、もっと食べたかった!淡水魚とのことですが、水がきれいだからおいしい養殖ができるのでしょうね。

 夕飯後、ホテルに向けて出発しましたが、この日予約を入れたのは北軽井沢にあり、国道という山道を走ること30分…予約をした時に気が付いたのですが、北軽井沢って群馬県なんですね。車中で「やっぱり秘境なのかね?埋蔵金あるのかな?」(こちらは名前を聞いたら卒倒する茨城から来ているのに、棚に上げてボンドで接着中)なんて『翔んで埼玉』のネタで盛り上がっていたら、急に目の前に鹿が飛び出してきてびっくり!!他に車がいなかったのと、道が暗くゆっくり走っていたために事なきを得ましたが、私たちも鹿も暫し見つめ合ってしまいました。いやぁ、イノシシとかじゃなくて良かった!!あれに遭遇したら車大破を覚悟しないといけないですからね(昔、筑波山で同僚がやられて涙目だったのを思い出しました)。

 

そんなこんなで、1日目の旅の終わりはなかなか思い出深い鹿との遭遇で幕を閉じることに。来月は2日目の食レポをしようと思います。

それではまた、12月にお目にかかりましょう。

 


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】苔玉に寄せて Vol.94~クロマツの苔玉

クロマツの苔玉

 まだ11月初旬、街中ショッピング街はすでに忙しない年末の装いが始まっています。園芸の店先では赤い実で彩られたヤブコウジ、マンリョウ、ナンテン等と共にクロマツ、ゴヨウマツなど年末・年始の植物たちも徐々に並び始めました。年始を寿ぐ植物の大様は、やっぱり松類でしょうか。クロマツ等の苔玉作りの季節が来たナァ・・・園芸愛好家も御多分に漏れずという此の頃、早速クロマツの苔玉作りにチャレンジしました。

 クリスマスを彩る赤葉のポインセチアや色とりどり・艶やかなシクラメン等に比べると、地味な存在に思われる松類ではありますが、新年はやっぱり「松竹梅」が私たちの生活・習慣に根付いた植物です。中でも松はその筆頭格です、見逃すことは歴代の慣習に反します。

 クロマツは樹木の王様格・見るからに威厳に満ち溢れており、苔玉制作に当たっては、それなりの忖度に及ばざるを得ません。小さな苔玉とは言え、クロマツ大王の威厳を保って、その風格を表現しなければ等々、思いを致しながら、しかし気取ることなくクロマツの苔玉にしたい・・・あえて言うならば「カジュアル盆栽」的に位置付けたい・・・そんな思いを致しながら、チャレンジしました。

 クロマツだけを単体で苔玉に仕立てては、ちょっと寂しいし・・・、下草に玉リュウノヒゲを添植、更に添景物として松ポックリを配してみました。添景とした松ボックリから発芽したクロマツと見るか、はたまたクロマツから落下した松ボックリという景観と読み解いてみるか、いずれにしても「松と松ボックリ」のストーリーを思い描いてもらいたい・・・と、願いをこめました。

 余談ですが、添えた松ボックリが、果たして黒松の松ボックリであるのか、ひょっとしたら赤松の松ボックリなのか?・・・、少々気になるところです。(笑)

 クロマツの苔玉を作りながら、平穏なる年末であれよ、そして良き新年であれよかし、と祈りつつ・・・。

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.45『笠間の栗』

つくばで食べる・つくる・育てる
10月のテーマ「 笠間の栗」

 こんにちは、くーこです。朝晩急に肌寒くなりましたね。これはすぐに暖房器具が必要になる予感がします。

 さて、秋が来てすぐに終わってしまいそうな今日この頃ですが、実りの秋ということで我が家にもあちらこちらからいろいろ頂いております。新米は酷暑の影響であまり品質が良くないかもと言われて受け取ったものの、小粒ながら甘みもあってこの時期ならではでしたよ。我が家では新米が手に入ると鉄鍋で炊くのですが、圧力が適度にかかるのとおこげが香ばしくて本当においしいです。これをおにぎりにして、豚汁つけて新米祭りをするのですが、あっという間に無くなってしまいます。体重計が怖いです。

 茨城の秋と言えば栗ですかね?笠間の栗が有名なのでこの辺のパティスリーのインスタはモンブランだらけです。パン屋さんでもモンブランのペストリーとかよく見かけますね。私はそこまで熱狂的なモンブランファンでは無いのですが、ふと「笠間の栗って食べたことないかも?」と長年茨城に住んでいてそれはどうよ?と思い食べに行ってきました。ちなみにいつも食べているのはかすみがうら市で採れたものです。結論から申し上げますと、どちらもおいしい栗です。私の普通舌では違いは判りませんでした。
 とは言え、笠間は名産とうたっているだけあって、さまざまな栗料理があって楽しいです。モンブランひとつとっても、糸のように細く絞って口どけ重視のものや、砂糖を加えずに栗本来の甘みを最大限に生かしたもの、賞味期限5分!究極のモンブランっていうのもありました。笠間市のホームページに「笠間の栗もんぶらり旅マップ」というのがあるので、マップ片手に食べ歩きも楽しそうです。

 この日は「道の駅かさま」内にあるLa Kuriで糸という名前の付いたモンブランケーキのfiroと昼ご飯を食べたばかりなのに栗のキッシュを食べてきました。ケーキはシーソルトが付いていてこれで栗の甘さを引き出す様です。栗を丁寧に裏ごしして和栗の香りと味がダイレクトに伝わるケーキでした。土台がないのでクリームですね。あっさりしていてぺろりといけちゃう。ただ、糖度20%は甘党の私には少し物足りなかったかな。糖度40%のカスタードが入っているのにすればよかったかも。そして栗のキッシュ…これがものすごくおいしかった!!チーズのコクと塩味が栗の素朴な甘さととても良く合う!!これを食べると言い出した夫に「よくやった!」と褒めちぎりました。私なら絶対にチョイスしないので。栗としょっぱいものって相性良いようで、ActivenoteのRicoさんは隣ブースの活龍で食べられる「純モンブラン贅沢タンタン麺」が推しらしいです。ゴマも栗もナッツ系だから絶対においしい予感しかしません!これは近々再訪しなければ。

そして先日、栗拾いに行った方からおすそ分けを頂いたので、栗のキッシュを再現してみました。お店のはタルト生地だったと思うのですが、手軽に作れるよう市販のパイ生地を空焼きしてから使っています。で、面倒くさいと思いますが、栗は洗ってジッパー袋に入れて一度冷凍してください。そうすると皮が?きやすくなるのと、栗の中に入っていた虫がこんにちはしてきますから。お店で購入したものだと大丈夫な気もするのですが、栗拾いしたものだと意外といるんです。もし栗に白い粉状のつぶつぶがついていたらそれは虫の糞なので、あらかじめ避けた方が無難ですよ。大量に皮を?くのは辛いけど、このレシピなら10粒なので、ちょっと秋の味覚を楽しむには良いと思います。ぜひ作ってみてくださいね。

≪栗のキッシュ≫

【材料】(18㎝タルト型1台分)
・パイシート 2枚  
・栗(鬼皮・渋皮をむいたもの)10粒 
・砂糖 大さじ2
・玉ねぎ 1/4個 
・ベーコン 40g 
・バター 大さじ1 
・ピザ用チーズ 50g

☆卵 2個 
☆牛乳 100ml 
☆マヨネーズ 大さじ1 
☆塩・胡椒 少々 

【作り方】
① 小鍋に栗を入れてひたひたの水と砂糖をいれて、沸騰したら中火で15分煮る

② パイシートは解凍して、型に合わせて延ばし、型に敷き込み、フォークで底に穴をあけて冷蔵庫で冷やしておく

③ 薄切りにした玉ねぎとベーコンをバターで炒めて粗熱を取っておく

④ ☆をボウルで混ぜておく

⑤ ②に①と③とチーズを敷き詰めて、④を上からかける

⑥ 200℃で予熱したオーブンで30~40分焼く。
  ※焼き時間・温度はオーブンによって異なるので調節してくださいね。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。