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コラム【 苔玉に寄せて 】Vol.1

緑の苔玉-メルヘンの木

25余年前から徐々に園芸愛好家たちに流行ってきました「苔玉」。
最近やっと多くの人達に認知され、オシャレ園芸の一角を占めてきました。

「苔玉」は、植木類の運搬にあたって、根を乾かさない様にコケ類で荷造りした”根巻き”方に由来します。 荷造り運搬方法を体裁よくまとめて徐々に進化し、今日の姿の苔玉があります。

自然界の中で植物たちはその特徴、美しい姿を見せてくれます。
植物たちとは今ひとつ馴染みの良くないプラスチック製の植木鉢やプランター類が横行する中、 根元を苔に包まれた植物を眼にすると、ほっと心癒されますよね。

過去25年間余りに私が苔玉に仕立てたり取り扱った植物は概ね1200余種になります。
四季を通して次々と新しい苔玉が生まれます。 和風の木の苗、洋風の木の苗、赤・黄・紫・白・ピンクと各色の花や果実、 新芽や新緑、紅葉や冬枯れの枯淡の美…、四季様々な姿を楽しむことができます。

これからも更に多くの植物を苔玉として楽しんでいこうと考えています。

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。
つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。