残された生命力の限りを絞ったツクツクホウシの声が、遠くから聞こえてきます。秋の訪れとともに、園芸したい人々の心が高揚してまいります。
8月中頃から注文し待ちかねていたヤマゴケが送付されてきました。やっと来ました、さあ、いよいよ秋の苔玉作りの再開です。苔玉作り閑期であった暑い盛りに、あれこれ思い描き構想しておいた苔玉創作の開始です。

まずは何から手を付けたらいいものやら・・・?はたと、手が止まってしまいます。株分け・挿し木しておいたオリヅルランの小株を吊り苔玉に仕立てることで、秋の苔玉作り事始めとなりました。小さなポットにギュウギュウ詰めに植えられていた状態からから吊り苔玉へと変容して、いきいきと新芽ランナーを空中空間に伸ばすオリヅルラン、「水を得た魚」の如くに大気空間に泳ぎ出しました。オリヅルラン以上に、苔玉製作者の私が充実感いっぱいで嬉しくなってしまいました。三つ、四つとあれこれ苔玉を作るうちに、年齢の故でしょうか、あーくたびれた・・・!
初秋の苔玉事始めからこの調子ではこの先が思いやられてしまいます。でも、何とかかんとか秋の苔玉園芸事始めに漕ぎつけられたこと、よかった・・・!

季節の変わり目ごとに、新たなる園芸にチャレンジしたいと思うこと毎度のことです。そうこう思う時間の経過とともに、多忙の故だと責任転嫁、時期を失してしまう、まことに身勝手なこと反省しきりです。でも、まずは新たなる秋の苔玉事始めを迎えられたことに感謝・・・!です。
初秋の思い、晩秋の紅葉、年末年始のシクラメンや松竹梅の苔玉、桃の節句、等々思い描きつつ、新たな苔玉園芸を夢見ている此の頃です。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。ここにきてまたコロナの新規感染者数が増えてきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
夏休み終了まで2週間切った現在、息子が「なんだって~!!」と叫びながらカレンダーを凝視しています。そんな我が子を見ながら「あれ?すごい既視感。タイムリープしたかな??エンドレス6???」と遠い目をしている私…と、やっぱり終わっていない貯金箱と自由研究…このコラムが出る頃には終わっているといいな。修羅場回避、今年はできるかな?なんて思う今日この頃です。
疲れ果てている夏休みの日々に欠かせないのがおやつタイムだったりします。3時に子どもとテレビを見ながら食べます。普段は大好きなブルボンの何かだったり、最近お気に入りの「サラバンド」(小宮山製菓)を食べることが多いのですが、夏はもうちょっとひんやりさっぱりしたものを欲します。息子はアイスを食べていますが、実は私アイスやかき氷がちょっと苦手なのです。だいたい3口で頭が痛くなってしまいます。ゆっくり食べてもダメなので体質なのでしょうね。前はそんなことなかったのですけれど。近頃おいしそうなかき氷屋さんがこの辺りにも何軒かできたそうなのですが、行く機会はなさそうです。残念。


そんな訳で夏は和菓子率が非常に高くなります。冷蔵庫には常にかし原の塩羊かんが待機していますし、習い事に行く途中にはシャトレーゼもあるのであんみつやくずきりを買うこともあります。夏休み中は子どもと一緒に簡単なものを作ったりもしました。100%ジュースを使ったフルーツ寒天や、わらび粉で柔らかいわらび餅を作ってあんことフルーツを合わせてグラススイーツ風など。その中でも何回も作ったのが「豆腐の白玉団子」です。実は私、小学生の調理実習で白玉団子がうまく作れなくて、そこから白玉団子は作っていなかったのですが、これは失敗なし。普通白玉団子を作るときは耳たぶの柔らかさになるまで少しずつ水を入れていくのですが、ちょうどよい固さにするのはなかなか難しいのです。でもこれは白玉粉と木綿豆腐をただ手でつぶしてこねてまとめるだけでもっちりやわらかな白玉団子ができちゃいます。味はかすかに豆腐の味がする程度で気にならないです。それに普通の白玉団子は出来立てがおいしいのですが、豆腐白玉団子は冷蔵庫に入れて1日経ったものでも軽く水洗いしてほぐしてあげればおいしく食べられちゃいます。なので、ちょっと多めに作っておきます。黒蜜きなこで食べてもよいし、フルーツ缶のシロップごとあわせればフルーツ白玉に。けんちん汁のような温かいお汁入れてもすいとんみたいでおいしいです。木綿豆腐を使っている理由ですが、単に我が家が木綿好きなだけです。絹ごし豆腐でもできると思いますが、水分が多いので少し白玉粉を多くした方が良いかもしれないです。

夏の終わりまでもう少し、甘いものを食べて元気に乗り切りましょうね。
①ボウルに白玉粉と木綿豆腐を入れて耳たぶの柔らかさになるまでよく練る
②食べやすい大きさに丸める。ちょっと大きいものは親指で真ん中をへこませる
③沸騰したお湯の中に②を入れて、浮かんできたらそこから2分茹でる
(小さいお団子なら1分)
④茹で上がったら氷水に取って、冷たくなったらザルにあげる
⑤好きなものをかけて食べる
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
夏休みに入って間もなく、「親子で苔玉教室」を開催しました。
父子・母子それぞれに11組22人の方々の参集がありました。お子達は小学1年生から中学生までの様々な面々で、楽しく賑やかな苔玉教室となりました。
アジアンタム、スパティフィラム、テーブルヤシ、ホンコンカポック、パキラ、ツデーシダ等のミニチュア観葉植物の中から、それぞれの好みで選別、京都産の山苔で苔玉に仕上げていきました。苔玉に仕立てる作業工程の中、子達といろいろな会話を重ねることとなりました。植物に対する新鮮な喜び・驚き・疑義・思い、そして植物に対する純粋な愛情に触れることができました。
珍しい観葉植物から好みの植物を選ぶ楽しみ、どんな花が咲くのだろうか・・・?との単純な疑義と期待、そんなに苔や植物の根を糸で締め付けては息苦しそうで可哀そう・・・!という植物に対する思いやり、柔らかい肌触りの苔の感触・驚き、苔や植物達には常に水を遣らなければ・・・との実感、等々、思いの程は多様でした。

出来上がった苔玉
幼い手先で一生懸命で真剣に苔玉を作る作業姿には、脱帽、敬服しました。四苦八苦、苦労に苦労を重ねて作り上げたそれぞれの苔玉を、たっぷり水に浸して美濃焼の小皿にのせ鑑賞する顔、そして出来上がったそれぞれの「私の苔玉」に接する愛おし気な面持ち、幼いながらも素直に満足気な喜びの様子でした。
真剣な面持ちで幼い子達や中学生達の苔玉を作っていく作業姿に触れ、彼らのまことに純粋な植物への思い、驚き、疑義、そして愛おし気な態度に触れて、植物への思いを再認識させられたことでした。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。このコラムが出る頃には子供が夏休みに突入しています。
そして、入ってすぐに行われる先生との面談と夏休みの宿題をどう攻略するのか頭を悩ませている未来しか思い浮かびません。こちらの小中学校は前後期制なので通知表が夏休み前には無く、その分気が楽ではあるのですけれどね。
今年は予想以上に梅雨が早く明け、そこから家庭菜園の野菜たちもぐんぐん成長して毎日少しずつ収穫できるようになりました。それはどこも同じようで、息子が通う小学校でも育てたジャガイモがたくさんとれたということで3個ほど持たせてくれました。さっそくじゃがバターにしておやつに食べていましたよ。みずみずしくてとてもおいしかったそうです。全て息子のお腹に入ってしまったので、「そうなんだー」としか言えない母でした。
それとは別に小学2年生と3年生は授業の一環で個人の好きな野菜をベランダで育てています。ミニトマトやキュウリなどそのまま食べられるものは休み時間におやつ代わりに食べてもOK。もちろん持ち帰ってもいいですよ、となんともおおらかな対応をしているようです。登校時に子どもたちが「ミニトマトがおいしくできたよ!」「ピーマンがもう少しで採れそう。お母さんに肉詰め作ってもらうの」とお話ししてくれるのを聞いて、なんとも微笑ましい気持ちになりました。中には強者な子もいて、下校時にお口がもぐもぐしているので何を食べているのか聞いたら「お姉ちゃんが育てたインゲン。俺、インゲン大好き」と言うではありませんか。手を見ると確かに握られたビニール袋にサヤインゲンらしきものが入っています。スナック菓子のごとく食べるそれは生でした…サヤインゲンって生で食べられるっけ?新鮮だとおいしいの?と家に帰ってすぐにGoogle先生に尋ねたところ、食べられるようでした。インゲン豆に含まれていて中毒を起こすレクチンは、さやを食べるために品種改良されたさやいんげんには含まれていないようなのでひとまず安心。じゃなくて、自由すぎじゃない?でも嫌いじゃないです。

そして、私の大好きなナスなのですが、なんと息子が言うには給食で苦手な野菜ダントツ1位なんだそうです。全国調査では1位ゴーヤらしいのですが、あまり給食には出てこないのでナスなのだそう。確かに全国調査でも2位にランクインしています。ナスが大好きな息子は給食に出ると皆少ししか盛らないらしく、たくさんナスがおかわりできると喜んでいます。嫌いな理由を聞くとグニグニした食感が嫌いとか、色、皮が硬いとこなんだそうです。確かに、鮮度が悪かったり育ちすぎると皮硬くなるし、しっかり熱を通さないとトロっとした食感にならないですよね。外国の料理番組でも「ナスって人気ないよね」って言っていたので万国共通なのでしょう。
そんな人には、ぜひとも長ナスを試してほしいです。長ナスは実も柔らかくて火も通りやすいし甘味もあるのでオススメです。スーパーでは普通のナスよりちょっとお高い値段で売られていますが、はずれがないのでうちでは長ナス推しです。家で育てているのももちろん長ナス。朝採りのナスは水分たっぷりで甘いので、そのまま浅漬けやダシにしたり、晩御飯用に焼きナスを作ってキンキンに冷やして冷蔵庫に入れておきます。ランチのパスタにもよく使いますよ。


その中でも我が家の夏のナスメニューで一番人気なのが「ナスのつけめん」です。
大人気コミック「3月のライオン」12巻に出てくる「つけめん」を私流にアレンジしたものなのですが、具だくさんのつけ汁を作って、冷たく冷やしたそうめんにつけて食べます。そうめんにありがちな食べている途中で飽きてくることがないのと、他に天ぷらとかお惣菜を用意する必要がないので楽なんですよね。つけ汁のナスにはごま油と豚肉の油がしみ込んでいるので、満足感があるように思います。そばでもおいしいですよ。うどんには合いませんでしたが。豚肉のB1で夏場で予防にもなりますし、夏休みのお昼にぴったりなので、ナスが苦手な人も試してほしいです。

・ごま油 大さじ1
・めんつゆ 適量
・水 300ml
・そうめん 4束
・しそ、みょうが 好きなだけ
① 薬味のしそ・みょうがを千切りにする
② ナスは厚めのいちょう切り、豚小間肉は食べやすい大きさ、長ネギは斜め薄切り、しいたけは薄切り、生姜は千切りにしておく
③ 熱した鍋にごま油と生姜を入れて、香りが出てきたら豚小間を入れて炒める
④ 肉の色が変わったら、ナス・長ネギ・しいたけを入れてしんなりするまで炒める
⑤ 水を入れて沸騰したら、味を見ながらめんつゆを入れていく(少し濃いめがおすすめ)
⑥ そうめんをパッケージの表示通りに茹でて冷やす
⑦ できあがり。
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
早々に梅雨明けし酷暑が続いています。高温多湿の中でエアコンは付けっ放し、室内で避暑するしかありません。エアコンを稼動させると、室内は乾燥傾向となり、同居する苔玉たちはカラカラに乾燥、『水が欲しいよー』と喘ぎ始まります。
猛暑様相の大気、併せてたっぷりの水管理、という二つの条件に恵まれると、苔玉植物たちは大喜びでスクスクと伸長します。
とりわけハンギング仕立て(吊り玉)のオリヅルラン、大実ヤブコウジ、トラデスカンチャ―、ハートカヅラ、ヘデラ類、ムラサキオモト、リシマキア等の草物植物たちは、一日に3~5㎝も伸びてきます。伸ばしっ放しで放置すると、鑑賞に堪えることのできない状態に繁茂してしまいます。高温多湿のこの時節、これらの草物植物たちへの管理・手入れを怠ることのないようにご注意です。
伸びすぎた新芽は芽摘作業を施して下さい。植物達は『頂芽優勢』という法則で、ひたすら植物先端の頂芽を優先して伸長して行こうとします。太陽光に向かって伸びようとする、生命の本質なんです。植物の先端である『頂芽』をカットすると、多くの脇芽(則芽)が伸びてきます。植物体がボリュームを増して、観賞価値が増してきます。
伸びてくる頂芽をカットするのは忍びないという場合は、長さ5~6㎝程度の逆J型に加工した園芸用アルミ線などで、伸長した頂芽を苔面に止め張り付けなどして、形を整えるとよいでしょう。
高温多湿の今日此の頃、毎日3~4㎝の勢いで伸長する『ハンギング仕立て苔玉』植物たちの形を整えながら、『水』と『光』と『温度』に恵まれて伸長・育っていく植物たちの生命力に触れる喜びに浸っています。

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。