コロナ第5波がようやく収まったようです。長かった我慢の時は解禁され、苔玉教室も徐々に開講傾向にあり、ほっとしています。この間、植物管理もままならず傷んでしまった「苔玉」も多々あることでしょう。室内に置きっ放しで、苔部分が茶褐色~黒変してしまったものや、枯死してしまった苔玉等々、園芸植物たちも見直しに迫られている場面が想像されます。
余り痛みが目立たない苔玉でしたら、枯葉等を切除・製枝して古い苔を剝がしとり新しい苔に貼り替え、新たな成長・出発を図ってみるのも一つの方法です。苔玉植物が傷んでしまっているようでしたら、苔玉部分をばらして鉢植えに戻すなどして植物の回復を図るべきです。植物達には逞しい生命力・復元力があって、手をかければ元気に回復・復元していきます。回復していく姿・過程を肌で感じて頂くのも園芸植物栽培、鑑賞の醍醐味だと思います。
苔が黒ずんでしまった苔玉
日を追って元気に回復・復元していく植物達と肌を通して接するなかで、植物管理の本質を知らされ、以降の苔玉栽培・管理の有り様を知り、植物栽培・管理の楽しみが一段と増してくるはずです。私は長崎で7歳から祖母に教わり植物栽培に触れ、70有余年を過ぎましたが、萌芽の喜び、植物枯死の忌々しさを重ねて今日があります。
苔を巻き直して元気になった苔玉
もちろん、完全に枯死してしまった植物に回復・復元を図ろうとする等、無理な話です。根っこから抜き取って捨てる、思い切りが必要です。枯れた園芸植物を身辺に置くなど、園芸を愛好する以前でしかありません。
まだまだ、コロナ禍は完全に去ったとはいえないようです。在宅生活時間の長い中で、苔玉植物たちへの思いも変化させていくことかなぁ等々、思いを巡らせております。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。だいぶ過ごしやすくなりましたね。体調崩していませんか?
夏に全滅しかけていたハーブや野菜を思いきってバッサリ切ってみたら、新芽がもりもり出てきました。生命力の強さにびっくりしています。
先月から始まった緊急事態宣言ですが、今月いっぱいまでで解除になりそうでほっとしています。つくば市は小中学校が全校休校になっていて、毎日Teamsでオンライン授業だったのですが、結構保護者の負担が大きかった気がします。ママ友たちに聞くと、パソコンの操作があやしくて画面から見えないところでつきっきりでいるとか、カメラとマイクがオフの授業だとさぼっちゃうなんて声がちらほら。「何となく気になって掃除機とか生活音出せないよね~」には共感しかないです。
一番多かったのは、毎日のお昼ご飯。時間割があり、ランチタイムはきっちり1時間。この中に休憩時間も含まれているので、4時間目が終わったタイミングですぐにご飯を出さないと時間的に厳しいのです。なので、所要で出かけていてもランチに間に合うように帰らないといけないっていうのがなかなか大変。それに加えて、メニューのネタを考えるのが辛い…普段子どもが学校に行っているときは冷蔵庫の残り物とか本当に適当なものを食べているので、困っちゃうんです。給食ではバランスの摂れたものが出てくるから、なるべくそれに近いものは出してあげたいとは思うのですが…。うんうん悩んでいたら、息子が「お昼は麺がいいな♪」って言うので、野菜とタンパク質を取り入れた麺料理がかなりの頻度で登場しています。給食では暑い間は麺料理が出てこないから食べたいそうです。これだけで、だいぶ楽になりました。ラーメンは醤油と味噌とタンメンでローテーション。その間にパスタをはさんで、ときどきうどんや焼きそば。私が麺に飽きたらサンドウィッチが入ってきます。書いてみて思ったのが、「息子よ、よく飽きないね…」です。前回の休校でも思いましたが、本当に給食ってありがたい存在です。
今回はその中でも良く作っていた「きのことベーコンの和風パスタ」を紹介しようと思います。このパスタ、きのこでかさ増ししてパスタの量を抑えています。というのも、息子が休校期間中にかなり体重が増えてしまったんです(汗)。そりゃ、通学で毎日5Km歩いていたのがほぼ引きこもりになったのだから当然で。育ち盛りだしね☆でごまかしきれず、ボリューム重視で野菜マシマシの炭水化物ちょっと控えめ仕様になっております。味付けはポン酢がメイン。我が家が購入しているのは千葉県の香取市にある恋する豚研究所が販売している「ゆずとレモンのぽん酢」です。酸味と塩味がマイルドで気に入っています。
と、こんなリモート授業を経験しましたが、体育で何ともいえないダンスを見せられたり、脱力するようなリコーダー聴かされたりとそれなりに面白いこともありました。それでも、月末から始まる登校を親子で楽しみにしているところです。
きのことベーコンの和風パスタ
・好きなキノコ(今回は舞茸、しめじ、えのき、しいたけ)300g
・ベーコン 好きなだけ
・大葉 5~10枚
・スパゲッティー(1.7mm) 160g
・ぽん酢 大さじ3~4(塩分で加減)
・バター 10g
・おろしにんにく 少量
・オリーブオイル、塩、こしょう 適量
① しそを千切りにする。
② きのこは石づきを切り落としてばらしておく。ベーコンと椎茸は薄切りに。
③ パスタを表示より1分短めににゆでる。
④ フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火にかける。
⑤ 良いにおいがしてきたら中火にしてベーコンを炒める。
⑥ ベーコンに焼き目が付いたら、きのこを入れて塩こしょうを少々入れる。
⑦ きのこがしんなりしてきたら、ぽん酢とバターを入れてよくかき混ぜる
⑧ ⑦にゆであがったスパゲッティーを入れて、1分良く炒める。
⑨ 味見をして、塩こしょうで味を調えたら火を止めて、大葉を混ぜたら出来上がり。
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
なかなか収束の兆しのみえないコロナ禍、私たちの生活は前向きに捉え辛い日々が続いています。「苔玉教室」などの人の集まる活動も抑制の止むなし、全国で展開している苔玉作りも少しばかり停滞しております。
時間的ゆとりのあるなかで、自室に育てる「苔玉」たちをじっくり眺めることが多くなった園芸愛好家の一人、私です。苔玉上部の植物が大きく育ち過ぎたもの、肥料切れして葉面が黄色変化しつつある苔玉、管理が行き届かない片隅で日光不足などの原因で苔が茶色に枯変色したもの、苔部分に雑草が元気に伸びたもの、ものによっては片隅で水切れしてカラカラになってしまったもの、等々改めて「苔玉」たちを見直している今日此の頃です。
つい7月末までは次々と赤色花を咲かせて楽しんでいた「アンスリューム」でしたが、やたらと背丈が伸びた苔玉になっていました。さて何としたものか? 思い切って「アンスリューム」の苔玉をばらし、7株に小分けしました。7株に分けたそれぞれの株を4号(12㎝)ポット1鉢、3号(9㎝)ポット1鉢、2号(6㎝)ポット5鉢に株分け植え付けしました。これら7鉢のアンスリュームをいずれ、7個の苔玉に仕立て直すつもりです。
肥料切れした苔玉たちには、施肥が必要です。でも苔部分に肥料が掛かると折角の苔が枯れてしまいます。私は、ハイポネックス等の液肥を3000倍程度に希釈し、筆を使って葉面に塗布・施肥しています。いわゆる「肥料の葉面散布」です。3日もすると肥効が表れ、緑の濃さを増した植物に変化します。
吊苔玉に仕立てたベンケイソウ科の多肉植物「ビアホップ」が猛暑下で15㎝程度に伸び垂れ下がっていました。余りに伸び過ぎて取り扱いに不便を感じておりましたので、垂れ下がった茎葉部分を切り取り、2号(6㎝)ポットに挿し木しました。いずれ多肉植物「ビアホップ」の2代目が育って来るはずです。
同様の状態にあるのがキク科の多肉植物「ミカヅキネックレス」の吊苔玉です。アイビー類、オリヅルラン、ポトス、ヘンリーヅタ等の吊苔玉たちも同様です。
コロナウィルスは次々と変異を重ねて、私たちの毎日の生活にまだまだ影響を及ぼし続ける気配です。コロナ蔓延防止ということで在宅生活の多くなる中、苔玉を始め過去楽しんでこられた園芸植物を見直す機会です、再度植物たちに親しまれたらと思います。コロナ明けして、また、多くの愛好の皆様方と園芸を語り合える日を楽しみにしております。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。暑い日が続きますが、皆様お元気でしょうか?
先週から茨城にも緊急事態宣言が発令され、つくば市の小中学校も9月10日までオンライン授業になりました。宿題が全て終わっていない我が家、締切延びた!と小躍りしかけた瞬間、「9月1日課題を持って登校」とメールの終わりに書いてありました…ですよね。とがっくりしながら只今超特急で自由研究を親子でやっています。間に合うのかしら?
今年の春に庭に作ったハーブガーデンを覚えているでしょうか?予想外のハプニングが起こりつつ、なかなか上手くいきました。ただ、一番楽しみにしていたクレソンが真っ先に全滅してしまい…収穫目前でカブラハバチの幼虫に全部食べられてしまったのです。雨が数日降った後に庭に出てみると、30匹ほどワラワラといてですね…恐怖です!!見た目もアレなので、興味本位でグーグル先生に聞かない方が良いと思います。なんとか駆逐したものの、基本的には無農薬で行きたいので、薬は使わずに育てました。その後も明日葉を食べられたり、アゲハ蝶の幼虫にパセリを丸裸にされたりしました。びっくりしたのが、一昨年こぼれたと思われる大葉の種子が発芽して、現在森みたいになっていること。嬉しい誤算です。大葉とミントには虫が全くつかないので、こちらは大収穫です。虫もちゃんと区別して産卵しているようです。
スイスチャードですが、大きく育ったものの、食べるまでには至らず…というのも、鳥が落とす糞を、その大きな葉が受け止めてしまうのですよ。残念ですが、観賞用として育てています。
ハーブ、なかなか良かったです。料理のアクセントにもなるし、手入れも簡単。虫対策にネットかぶせると良かったかもしれないですが、虫にも喜んでもらえたようなので良しとします。そして、四季なりイチゴのランナーがたくさんできたので、もう少ししたらイチゴのプランターを増殖させようと思っています。タワーみたいなポット仕立てにするのも良いかも。収穫できる土いじりは楽しいですね。
今回のレシピは育てているローズマリーを使ったサラダです。
夏休み、3食真面目に作っていると、なんだか献立考えるのも作るのも面倒になる日が時々あるのです。そんな時に作るサラダなのですが、肉焼いて、フランスパンでハーブ風味のクルトン作って、ドレッシングで和えたサラダにドカンとのせて、あとはムシャムシャ食べるだけ。他におかずもご飯も作りません。これ、今CS放送のFOXチャンネルでやっている「ジェイミーオリバーの15mm」ってイギリスのお料理番組の中で、シェフのジェイミー・オリバーが良くやる手法ををアレンジしたものです。さすがに私は15分で作れないのですが、品数1品でも、皿にドカンと盛っちゃってもいいじゃん!ってところが好きなんですよね。イギリス人らしくなんでもミントとヨーグルトを入れてしまうところはいただけないですが。
ボリュームたっぷりなので、家族にも大好評なサラダです。チキンに使うスパイスが苦手な場合はシンプルに塩胡椒だけでもOKですよ。
スパイシーチキンサラダ
・鶏胸肉 2枚
・赤パプリカ 1個
◇塩 小さじ1
◇パプリカパウダー 小さじ1
◇オールスパイス 小さじ1
◇クミンパウダー 小さじ1
・バゲット 25cmくらい
☆オリーブオイル 大さじ3
☆ローズマリー(生を刻んでおく) 1枝分
☆おろしにんにく ちょっと
・レタス 半個
・ミニトマト 食べたいだけ
・にんじん 1/3本
・洋風の好きなドレッシング
① にんじんは千切り、ミニトマトは半分に切って、レタスは食べやすくちぎっておく。
② ボウルに1口大に切ったバゲットと☆を入れてよくあえ、180℃のオーブンで10分ほどきつね色になるまで焼く
③ まな板に長めに切ったオーブンシートを敷いて、皮を取った胸肉を置き、合わせた◇を両面にまぶす。
④ オーブンシートの余りで鶏肉をはさんだたら、麺棒などで肉を叩いて薄くする。肉が厚いときには観音開きなどにしてからやると薄くなりやすい。
⑤ フライパを熱し、オリーブオイル(分量外)を入れて、④を両面こんがりするまで焼く。
⑥ ⑤の途中で細切りにしたパプリカも入れて炒めておく
⑦ 焼きあがったら、少し休ませたのち食べやすい大きさに切る。
⑧ 大き目な皿に①を敷きドレッシングをかけたら、クルトン・肉・パプリカをのせてできあがり
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
暑中・コロナ禍のダブルパンチを食らった日々、でも、庭先では植物たちが元気に伸長を続けています。そんな中で、10㎝程度に成長したヤマモミジ、コナラ、ケヤキ、ツバキなどの自然実生の小さな苗が、元気に育っています。これらの小苗は、将来の苔玉の材料として有望です。
暑い中で小苗を移植するのは「不適期」を承知の上で、これらの小苗たちのポット(鉢)への移植をお勧めします。最も植物たちの目立つ今だからこそ、ヤル気も起ります。落葉してしまうと、ヤマモミジ、ケヤキがあったことを忘れてしまい、雑草として処分してしまうのが帰結です。
直射日光を避けて、水管理をしっかりやって頂ければ、十分な地温が保証される夏です、一週間程度で新根の発生・成長をみることができます。近い将来の「苔玉」材料の誕生です。
小苗たちを苔玉に仕立てるためには、小さなポット(鉢)に移植して、多くの根の発生を促す必要があります。移植するポットは直径6㎝(2号鉢)程度が最適で、大きくても7.5㎝(2.5号鉢)~9㎝(3号鉢)迄の小さなポットを準備して下さい。大きなポットに小苗を植え付けると、根部はひたすら外へ向かって伸長し、ポットの内壁部にのみ根群が成長発達してしまいます。結果として、大きな土塊の割には根群の極めて少ない、苔玉に仕立て辛い・・・苗木となってしまいます。
植物は土壌に根を伸ばして成長し、根を張った箇所から移動することはできません。出来るだけ四方八方、外へ向けて根を伸ばし、あらゆるリスクを分散させようとする本能が働きます。ポットの内壁いっぱいに根を伸ばそうとするのは、当然の本能です。苔玉を作るには、根群は出来るだけコンパクトな状態に収まった植物であって欲しい、小さなポット(鉢)植えにする由縁です。
更に茎葉と同様に、根群も比較的南側へ向かって発達します。時折、東西南北、向きを変えると、四方に均等に茎葉を伸ばします。
3週間も経過すると丈夫な根群が育ちますので、極薄い液肥を与えると、立派な苔玉材料となります。ただし、気温の低下する10月中~下旬には肥料が切れるようにして下さい。
庭先に息づく小さな植物たちを「苔玉」に仕立て上げることで、他では得られない植物たちへの思いが沸いてまいります。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。