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【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.53『夏至と焼きサバ寿司』

つくばで食べる・つくる・育てる
6月のテーマ「夏至と焼きサバ寿司」

こんにちは、くーこです。

しゅわしゅわの飲物がおいしい季節になってきましたね。最近は炭酸水にレモンとミントを入れるのがお気に入りです。窓を開けながら息子とレモンソーダを飲んでいたら、うぐいすの鳴く声が聞こえました。お隣さんのお庭には梅や椿などがたくさん植わっているので、それ自体は珍しいことではないのですが「この時期にうぐいすっているっけ?それにしてもすごく良い声して鳴くねえ」と息子もびっくりしていました。なので、通年うぐいすは存在しているが春に番を探してよく鳴いているから認識しやすいこと、鳴けば鳴くほど上手になっていくことを説明したらしょっぱい顔になって「つまり、婚活失敗してるってこと?」と尋ねてきたのでYes!と答えました。「早くパートナー見つかるとよいね」とうぐいすの幸せを祈らずにはいられない昼下がりでした。

閑話休題、私は夕飯後にウォーキングをしているのですが最近暗くなるのが遅いなあと感じていたら、カレンダーの6月21日に「夏至」と書いてあって納得です。夏至とはご存じの通り、1年で一番昼の時間が長い日のことです。私の中で夏至と言えばムーミンで、『ムーミン谷の夏まつり』や『ムーミン谷の仲間たち』に夏至の話が出てきます。夏至の前夜にニョロニョロが生まれるとか、物語の中だけの話だと思っていた枕の下に9種類(現在は7種類で良いらしい)の花を置いて寝ると夢で将来の旦那様に会えるとか、お祭りで焚いていたかがり火もフィンランドでは「コッコ」と呼ばれ悪縁を断ち切って良縁を結ぶ昔からの風習なんだそうです。

その他、ヨーロッパ各地で夏至のお祝いをするそうで、スウェーデンではミッドサマーと呼ばれるお祭りがあり、ニシンの酢漬けや新じゃがをおつまみにしてビールやスウェーデンウォッカを楽しむのだそう。有名なところだと、イギリスのストーンヘンジですよね。諸説ありますが、紀元前2500年頃の神殿で、夏至の日には祭壇から少し離れたところにあるスローターストーンと隣に立っているヒールストーンの二つの石の間を抜けて祭壇石に陽が射すそうです。非常に神々しい感じがしますね。

と、ヨーロッパでは夏至がかなり重要なものらしいのですが、日本ではあまりお祭りとか聞かないですね。神社で行われる夏越の祓ぐらいかも。その理由のひとつに夏至から半夏生の間に田植えをしていたから。昔は今よりずっと遅かったのですね。そんな忙しい時期にお祭りなんてしていられませんが、その代わりに豊作を願う食べ物を食べたり、お供えする風習は各地にあるそうです。最近は関東にも根付きつつありますが、半夏生にタコを食べるのは大阪周辺の風習で、稲がタコの吸盤のようによく根付くようになんだとか。他にも冬瓜・和菓子の水無月・三重県のみょうが・福井県の焼きサバがあるそうです。関東では新小麦の焼き餅があるそうなのですが、生まれて一度も食べたことがないです。

 

 

せっかくなので、縁起物の焼きサバとミョウガを使って焼きサバ寿司を作ります。作り方は非常に簡単。スーパーで塩サバ(骨抜き済み。ノルウェー産が脂のってておススメ)を買って、焼いて、酢飯と合わせて、ラップでぐるぐる巻いて出来上がりです。身の厚いところの皮面に包丁で切れ目を入れて焼くと皮がパリパリになっておいしくなりますがやってもやらなくてもOK。酢飯に薬味をたくさん入れるのでさっぱりとしていて夏向きな味です。包むのがめんどくさい人は焼きサバをほぐして薬味入り酢飯にかけると、そぼろ丼みたいでこれはこれでおいしいです。〆鯖が苦手な人でもこれなら食べられると思いますよ。ちょっぴり夏バテ気味な時にピッタリな気がします。
今年も猛暑になりそうなので、モリモリ食べてのりきりたいですね。

それではまた、7月にお目にかかりましょう。

≪焼きサバ寿司≫

【材料】(2本分)
・塩サバ 半身2枚 
・炊き立てのご飯 1合分 
・すし酢 大さじ4 
・大葉 6枚

☆塩こんぶ 大さじ1 
☆白ごま 大さじ1 
☆寿司ガリ 20g  
☆みょうが 2本

【作り方】
準備:塩サバに骨がありそうなときには抜いておく
   塩こんぶと寿司ガリは刻んででおく

① 塩サバは皮面に細かく斜めに切れ目を入れて、グリルかフライパンで両面こんがり焼いてそのまま置いておく

② ボウルに炊き立てのご飯とすし酢を入れて切るように混ぜたら、☆を入れて軽く混ぜる

③ 大きめに切ったラップの下側に皮目を下向きにしたサバを置いたら、その上に大葉3枚を敷き、②の半量を軽くまとめながら大葉の上に置いていく

④ 手前のラップを持ち上げ、巻いていく。ラップの向こう側を引っ張りながらきつく巻き、両端は最後に折り返し全体を棒状に整える

⑤ 30分くらい冷蔵庫で休ませたらできあがり。切る時はラップごと切るとうまくできます


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.52『季節のお仕事~ジャム編~』

つくばで食べる・つくる・育てる
5月のテーマ「季節のお仕事~ジャム編~」

 こんにちは、くーこです。ゴールデンウイークあたりから急に暑くなってきましたね。毎年直売所で小粒のいちごが出るこの時期に、1年分のいちごジャムを仕込んでいます。今年もバランスの取れた「とちおとめ」と香りが素晴らしい「べにほっぺ」の合わせて4㎏分作りましたよ。

ジャムはもともと春から夏に旬を迎えるフルーツを冬にも食べられるようにと作られた保存食で、「押しつぶす」って意味なんだそうです。果実をつぶして砂糖で煮たものってことですね。今は保存食というより、すてきな朝食を彩るアイテムになっています。私もいちごの他に、ブルーベリー・桃・いちじく・マーマレード・キウイフルーツ等、何か手に入ると作って保存しています。と言っても、実家の両親が食べる用なのですが。実家の朝食はアメリカンブレックファストなので、ジャムをその日の気分で2種類程選んでテーブルに並べているようです。ちょっとリッチな気分になるらしいですよ。
そんな私が作るジャムはお砂糖が少なめです。通常のレシピだとだいたい果物の量に対して50~100%の砂糖を使うのですが、私は20~30%です。例外で柑橘系は70~100%していますが、果物の風味やフレッシュ感が出るのはこれぐらいと作り続けて出した数字です。スッキリした味で甘さが舌に残らないと、意外と子ども達からも人気なんです。

ただ、砂糖が少ないと保存には向かないので、冷凍保存にしています。小分けにしておけば食べ切りで食卓に出せるのでおすすめです。
そして、もうひとつ作る時に大事にしていることなのですが、砂糖を最初から入れないってことです。作ったことのある人なら分かると思いますが、お砂糖を果物にまぶして水分を出してから煮るレシピが多いですよね?それだと、長時間煮ているうちに砂糖がキャラメル化したり、果物の色が飛びやすいので、私はアクを取りつつ最初は弱火で果物だけを煮て水分を引き出して、ぐつぐつ煮えてきたら中火にして、ヘラで混ぜた時に少しなべ底が見えたらお砂糖を入れてその後いっきに煮上げます。市販品はだいたい105℃まで温度を上げて仕上げているようなのですが、硬いテクスチャーがあまり好みではないので、103℃ぐらいのややゆるいくらいで火を止めています。自分の好みにできるのが手作りの良いところですよね。

シンプルに果物とお砂糖だけで作るのもおいしいですが、フランス等ではハーブやリキュールで香り付けしたり、果物×果物でより複雑な風味を出したりしています。以前、バリ島のホテルで出てきたいちごジャムはバニラが入っていて素晴らしくおいしかったです。ここで私も組み合わせに開眼して、お酒やスパイスを入れたり、お砂糖もスッキリさせたいときにはグラニュー糖、こっくりさせたいときには上白糖やきび砂糖にはちみつと、その時の気分でいろいろ入れています。今回は国産のレモンが手元にあったので加えてみたら、いちごの甘い香りの中に爽やかなレモンの香りがちらりとのぞく初夏にピッタリなジャムができました。この記事が出る頃にはいちごも終わり、他のベリー系が売り場をにぎわせてくれるので、ぜひおうちで楽しんでみてください。
それではまた、6月にお目にかかりましょう。

≪いちごとレモンのジャム≫

【材料】(小瓶3個分)
・いちご 1㎏ 
・グラニュー糖 200g 
・レモン 1個 
・白ワイン 100ml

【作り方】
準備:いちごは大きければ4つ割にする、小粒ならそのままでもOK
レモンは薄く皮を剥き千切りに、果汁を1/2個分絞り出しておく

① 小鍋に水とレモンの皮の千切りを入れて、沸騰させて茹でこぼしておく

② ステンレスか琺瑯の鍋にいちごと白ワインを入れて弱火で煮る

③ グツグツしてきたら中火にしてアクを取りながら水分を飛ばしていく

④ ヘラで混ぜてなべ底が見えてきたら一気にグラニュー糖を入れる(ここまでで20~30分)

⑤ ①とレモン汁も入れてアクを取りながら煮ていく。103℃か氷水に浮かべた小さ目なボウルに少し取って冷まして、好みのとろみになればできあがり


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.51『お弁当の思い出』

つくばで食べる・つくる・育てる
4月のテーマ「お弁当の思い出」

 こんにちは、くーこです。新年度が始まり、なかなか落ち着かない毎日が続いていますが、皆さんは春を満喫していますか?今年は暖かいからか、ひたち海浜公園のネモフィラも4月の中旬に満開を迎えたようです。私の記憶だと4月の下旬ぐらいに海浜公園には遊びに行っていた気もするので、だいぶ早いですよね。

 入園や入学などを迎え、新生活になって4月からお弁当作りを始めた方は少なくないと思います。私も息子が幼稚園に入園して週2回だけお弁当を作っていましたが、毎日だと本当に大変だと思います。皆さん本当にお疲れ様です。

息子は小さいころから好き嫌いがほとんどなかったので、お弁当作りは楽でした。幼稚園もNG事項がないところで、キャラ弁でも何でも子どもが喜んで食べるお弁当ならOKという寛容な園でした。なので、キャラ弁に全く興味のない息子は週に1度は必ず大好きな麺類にして、卵焼きは毎日入れてねとのお願いと、マイルールとしてパスタ料理では食べやすくてのびないショートパスタを使う(フジッリやペンネ)、臭いが出やすい大根料理は入れない、チャーハンはポロポロに炒めない(上手に食べられないから)、おかずは3品(冷食は正義なのでもちろん使う)、しきりにレタスとか葉物野菜を使わないとか決めて2年間作りました。子供用の小さいお弁当箱に詰めるのがなかなか難しく(詰めるの苦手なんです)、テトリスみたいにうまくはまらないなとか思いながらちまちま入れていました。インスタグラムで鮮やかにお弁当箱に詰めているのを見ると、本当に尊敬しちゃいます。

そんな園での初めての懇談会で数多くのお弁当に関する悩みを聞き、「普通はそうだよね~」と思ったのを思い出しました。私の弟もどんなに小さなお弁当箱でも残してしまい、母が苦労していたのを知っていたからです。「塩おにぎりとミートボールとミニトマトしか食べられなくて…手抜きしているわけではないのです…」と申し訳なさそうに先生にお話されている保護者に先生が「食べられるものだけで大丈夫です。手抜きなんて思っていませんよ!」と明るくアドバイスしているのを見て「この園を選んでよかった」と安心しましたね。その後「キャラ弁は崩れると子ども達が泣いてしまうので、作る時には崩れないようにお願いします」と先生が言った時には笑ってしまいましたが。「こわい~!!」って号泣してしまうのだそうです。

そして懇談会が終わり帰ろうとしたときに、同じクラスのママさんから声をかけられました。プレクラスで面識があったけれど、挨拶ぐらいしかしたことなかったので「はて?」と思っていたら、お弁当の作り方を教えてほしいと…私、そんな大層なお弁当作っていませんが??と、はてなマークいっぱいになっていると、なんでも息子が食べていた焼きそば弁当がとてもおいしそうで、「納豆しか食べず納豆をお弁当に入れてと泣かれ、無理だから普通のお弁当を作っても食べないし、困っていたら焼きそばなら食べられそうだと。息子君のみたいなのが食べたいと言うのですが、冷食のを少し入れるとかですか?」って言うではありませんか。納豆弁当は無理ですよね~。でも、本当に普通の焼きそばなんです~。なんてお話ししつつ、冷食ではなく〇ちゃんの焼きそばを使っていること。当時は肉が苦手だったのでちくわを入れていること。しょっぱいのも苦手なので野菜をいっぱい入れていること。炒めるときの油にマヨネーズを使っていること。そして1番のポイントは「少しレンチンした麺を水洗いして良くほぐしたらザルで水気を切って、炒めるときには水を入れないこと」「出来上がったらお皿に広げて冷ましてからお弁当箱に詰める」をお伝えしました。これをやることで時間がたってもべちゃべちゃにならず、くっつかないのです。

 後日、別の集まりで教えたママさんと会った時に「食べてくれました!ありがとう!!」と感謝されてうれしかったのを覚えています。そして、この後も何人かのママさんに焼きそば弁当について聞かれ、やきそば弁当が少しだけブームになったのですが…その理由は息子が「ママの料理で焼きそばが一番好き!」と先生やお友達に言いまくっていたそうなのです。先生からそれを聞いた時には自ら穴を掘って埋まりたい気分になりました。だって、焼きそば以外にもいろいろ作っているよね?それしか得意料理ないとか思われるのは微妙に恥ずかしいよ!と、なんとなく解せぬまま卒園式を迎え、感謝の言葉でも「焼きそば弁当作ってくれてありがとうございました!」と言われ苦笑いして、焼きそばで始まった私のお弁当作りは焼きそばで幕を閉じたのでした。

 そんな息子氏の焼きそば愛は今も変わらず、時々必要になるお弁当もやっぱり焼きそば弁当リクエストが多いです。のっけ弁用のお弁当箱を使うようになってからは多少詰める(のせる)のが早くなりました。そして最近では1玉では足りず、子ども成長を感じています。

皆さんの鉄板なお弁当はなんですか?私はやっぱり唐揚げです!

栄養も大事ですが、心の栄養のために好きなものを詰めるのも大事ですよ!!

それでは皆様また5月にお目にかかりましょう。

≪お味噌汁の素≫

【材料】(30杯分ぐらい)
・好みの味噌 300g
・出汁パック 3~4袋
・乾燥わかめ 適量
・あおさのり 適量
・お麩 適量
・切り干し大根 30

【作り方】
準備:切り干し大根はさっと洗って、ハサミで食べやすい長さに切っておく

① ボウルに味噌と出汁パックの中身を入れてよく混ぜる

② 具材の乾物を1種類ずつよく混ぜながら全部入れる(具材はお好みで)

③ 保存容器に入れたら、冷凍庫で保存する

④ お椀に大さじ1程入れて、熱湯を注げばお味噌汁の出来上がり

*この量でジップロックスクリュー473mlにピッタリ収まります。
*出汁パックの量は好みで変えてください。今回は甘口味噌なので4袋使っています。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.50『味噌』

つくばで食べる・つくる・育てる
3月のテーマ「味噌」

こんにちは、くーこです。こちらは風の強い日が続いています。春分の日の前にお墓のお掃除に行こうと予定を組んでいたのですが、強風で高速道路を走れるか不安になり延期しました。まさに「3月のライオン」だなあと。本当に3月末までには子羊のように穏やかな天気で4月を迎えられるのでしょうか?

何年もコラムを書いていて、そういえば味噌の話をしていないことに気が付きました。私は味噌大好きで、ラーメンも味噌味が本当は一番好きだし(でも理想の味にはなかなか出会えない)、もつ煮込み等の煮込み系も味噌味が好みなんです。なので冷蔵庫の一角に味噌が3種類鎮座しています。そこまで大きくない冷蔵庫ですが、これは譲れません。普段使いの甘口味噌・煮込み系や茄子のお味噌汁に使うための赤味噌・単体では使うことがないけれど、入れるとコクと甘みが出て便利な白味噌です。赤味噌を使って煮込みを作る時に醤油を入れてしまうと渋みが出てしまうのですが、赤味噌やみりんだけだとちょっと物足りないと感じていたので、いろいろ調べてみたところ、味噌の半分を白味噌にすると甘さとコクが出ることが分かり、味もバッチリ決まるようになりました。あと、クリームパスタに少し入れてもおいしいですよ。普段使いの甘口味噌は地元のやまこみその甘口を使っています。こちらの味噌は無添加でやさしい味がし、お手頃なお値段なのにすごくおいしいのです。他のお味噌に浮気しても家族に即バレして文句言われるので、ここ10年以上購入し続けているお品です

そんな味噌ですが、最近その高い栄養素と健康効果に再び注目が集まっているそうです。

まず注目したいのがタンパク質。大豆を発酵する過程で大豆たんぱくの30%がアミノ酸に変化しますが、この中に体内では生成できない9種類全ての必須アミノ酸が含まれています。

そして、生活習慣病予防に効くと言われているレシチン・サポニン・メラノイジン・リノール酸。女性にうれしいイソフラボン・ビタミンEとB2。その他に食物繊維やカルシウムも入っています。なにこれ、スーパーフードじゃない?!と調べた私もびっくり。美容効果もありそうだと更に調べたら、1日2杯お味噌汁を飲むとお肌の水分量が1.4倍に増えるとか。以前皮膚科で「全身砂漠化」と言われ、友人に「ガサコ(笑)」と不名誉な二つ名を付けられた私にピッタリな飲み物ですね。

ただ、気になるのが塩分量。使う味噌によるとは思いますが、お味噌汁1杯あたり1.5gらしいので、お昼に食べるカレーの半分ぐらいだし、血圧下げる効果のあるペプチドが入っているからお医者さんに止められているとかでなければ大丈夫じゃないかな?と思っています。

とは言え、毎日お味噌汁作るの辛くないですか?日替わりで具材を考えるのも大変だし、メインと副菜作るだけでやる気根気0。かといって、永〇園のインスタント味噌汁を毎回っていうのもね。と思い続けていたある日、大好きなマンガ「3月のライオン」16巻を読んでいると、その解決策が載っているではありませんか!その名も「そめじみそ!!」ヒロイン3姉妹のおじいちゃんが、少し前に流行った味噌玉よりもずっと前に開発したと書かれているそれは、みそに顆粒だしと乾燥わかめとかを入れてタッパーで保存しておいて、お椀にそのお味噌を入れてお湯を注げばお味噌汁完成!というもの。もうこれは作るしかない!!と。具材は乾物であればなんでもよさそうですが、我が家ではお麩・乾燥わかめ・あおさのり・切り干し大根を入れています。だしはだしパックの袋を切ってそのまま投入。ゴミも出なくてエコな気分です。それを混ぜて、保存容器に入れて冷凍庫へ入れます。冷蔵庫じゃなくて、冷凍庫です。というのも、切り干し大根は作られる作業工程上水洗いをした方が良さそうなので、そうなると水分拭き取っても傷むのが怖いですし、冷凍しても味噌は凍らないので安心です。そして、飲むときも熱湯注げば丁度よい温度になるので、栄養成分も壊さずよいとこどりですね。

結果、おいしすぎて追加で作るようになり、今は味噌汁専用に味噌を買ってきています。家族も飲みたいときに自分でお湯注いで飲んでくれるので大助かりです。羽海野先生ありがとう!!

花粉症も腸内環境をよくすると改善するらしいので、ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌よりも生きて腸内まで届きやすい植物性乳酸菌を持つお味噌も積極的に摂っていきたいですね。

それではまた来月、お目にかかりましょう。

≪お味噌汁の素≫

【材料】(30杯分ぐらい)
・好みの味噌 300g
・出汁パック 3~4袋
・乾燥わかめ 適量
・あおさのり 適量
・お麩 適量
・切り干し大根 30

【作り方】
準備:切り干し大根はさっと洗って、ハサミで食べやすい長さに切っておく

① ボウルに味噌と出汁パックの中身を入れてよく混ぜる

② 具材の乾物を1種類ずつよく混ぜながら全部入れる(具材はお好みで)

③ 保存容器に入れたら、冷凍庫で保存する

④ お椀に大さじ1程入れて、熱湯を注げばお味噌汁の出来上がり

*この量でジップロックスクリュー473mlにピッタリ収まります。
*出汁パックの量は好みで変えてください。今回は甘口味噌なので4袋使っています。


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

【コラム】つくばで食べる・つくる・育てる Vol.49『バレンタインデー』

つくばで食べる・つくる・育てる
2月のテーマ「バレンタインデー」

こんにちは、くーこです。
激しすぎる三寒四温をひしひしと感じている今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? つくばでは梅が満開で良い香りがしています…と言いたいところですが、例年より早く花粉症が来てしまい顔面が大変なことになっております。先週末から始まった筑波山の梅まつりに行ってみたいのですが、あそこは杉のメッカなのでどうしようか悩んでいるところです。

今月はバレンタインデーがありましたね。まあ、私にはちょっとお高いチョコレートを食べられる日って認識なのですが、今年はちょっと違いました。

中学生の息子から「バレンタインデーにお菓子を作りたい」と相談があったのです。ここで普通のお母さんなら「あらあら、うふふ」となるのでしょうが、我が子にそんな甘酸っぱいことがないのは分かり切っていたので非常に冷静な私しかいません。話を要約すると、部活の女子数人とスイーツの話をしていたところ、皆でバレンタインデーに手作りお菓子を作って交換しようってことになったとか。あ、スイーツ男子でお菓子作りが趣味なのカミングアウトしたのね…ってところで、何を作ったら良いと思うかアドバイスちょうだいとのことでした。

「男の子の手作りに需要あるのかしら?社交辞令なんじゃないの?」と言いたいところをぐっと飲みこんで、「あげるのが2人ぐらいなら今のトレンドである小さいガトーショコラを推したいけれど…」と提案すると、結構な人数だったのとチョコレートは女子と被るから他のものが良いと言うので、「じゃあ、食中毒の心配がなくて失敗しない焼き菓子が良いね。マドレーヌや前もって準備できるアイスボックスクッキーにしたら?」と答えたところ、マドレーヌと当日部活休んだ子用に紅茶のアイスボックスクッキーを作ることに決めたようです。マドレーヌ以前こちらのコラムでも紹介したレシピで、はちみつレモン風味のもの。材料を混ぜるときに泡立てないように気を付ければおいしくできるので、お菓子作り初心者にはピッタリなんです。シェル型で焼けばお店風になりますしね。

今月のレシピに載せますが、紅茶のアイスボックスクッキーはプレーンな生地に紅茶のティーバッグを2袋入れて作りましたよ。ティーバッグの茶葉は元から細かくされているので、お菓子作りにはもってこいなんですよね。うちはアールグレイを常飲しているので、今回もアールグレイを使いました。って、本当はシンプルなバタークッキーをおススメしたのですが、「シンプルすぎてちょっと…」と言われてしまいました。ベーシック最高!最後はここに戻るんだ!!と言っても聞かず、「紅茶入れたらミルクティーに合いそうじゃない?」とオトメンな発言により「それがいいと思うよ?」とレシピを組み立ててここに至ります。

 そんなやり取りを経て、休日の午後を半分使ってひたすらお菓子を作りラッピングし、翌日の部活に持って行ったのですが…帰りの車に乗り込んできた息子はちょっぴりおかんむりな様子。どうした?と聞くと、「お店で買ったのを詰め直した?」って一部の女子に言われたとのこと。おっと、その返しは想定外。誉め言葉だと思うよ?と返すと「みんな喜んでもらってくれたよ」って笑っていました。「男子からもらえるバレンタインって初めてだから新鮮!」と言っていたそうです。そして、女子力の高い男子の称号を得たとのことでした。良かったな、息子よ。でも、お菓子作りは洗い物をして片付けるまでだぞ!と、残った紅茶のクッキーをかじりながら「今度は器具の洗い方としまい方を教えなければ」と決意する母なのでした。
それではまた、3月にお目にかかりましょう。

≪紅茶のアイスボックスクッキー≫

【材料】(直径3㎝40枚前後)
・無塩バター 100g 
・上白糖 80g 
・塩 ひとつまみ 
・卵 1個

☆薄力粉 165g 
☆アーモンドプードル 35g 
☆紅茶のティーバッグ 2袋

【作り方】
準備:バターは室温で柔らかくしておき、ティーバッグは中身を取り出しておく
①   ボウルにバターと上白糖と塩を入れ、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜる
②   溶いた卵を少しずつ①に入れてそのつどよく混ぜる
③   ふるいに☆を入れて②にふるい入れたら、ヘラで切るように混ぜる
④   そぼろ状のかたまりになってきたら、数回ボウルに押し付けてひとまとめにする
⑤   生地を2分割にしてラップに包み、直径3㎝程の棒状にしたら冷蔵庫で1時間以上冷やす
  (ジッパー袋に入れてここで冷凍すれば2週間は持ちます)
⑥   170℃でオーブンを予熱している間に、ラップを外した⑤を6mmの厚さに切って、オーブンシートを敷いた鉄板に並べる
⑦   15分程焼き、きつね色に焼けたらできあがり


執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。