ベランダの苔玉栽培陳列棚で、昨年に引き続いてスズメ君が営巣・子育てを始めた。定かではないが、昨年も営巣・子育てしたスズメご夫婦だろうと思われます。早朝から『ピーピー』と餌を求める小スズメ君たちの鳴き声も、間もなくの巣立ちで聞こえなくなるのでしょう。スズメ君一家の巣のベランダにうっかり私が近付こうものなら、『ジュ―、ジュ―』と親スズメに怒られてしまいます、「苔玉に水を遣るんだから」という私の事情説明は一切受け付けてくれません。仕方がない、私は窓を閉めて部屋に引きこもると・・・・・辺りの様子を伺いつつ、親スズメご夫婦はせっせと何処かで確保した餌を運んでいる。
仕方がない、親スズメたちが餌探しに飛び立ったすきを見計らって、苔玉の水遣り等の私の務めを果たしています。子育てスズメ一家と私の園芸作業・・・葛藤・・・、今しばらく続きそうです。子スズメたちがしっかり大人スズメに育ち、巣立っていくまでの我慢、致し方なし!
苔玉を栽培管理する棚には、オリーブ、大実ヤブコウジ、カマツカ、クロマツ、ユキノシタ、ラン類・・・等の苔玉・・・
更に、これから苔玉に仕立てて行く2.5~3.5号鉢に植え付けたケヤキ、コナラ、玉リュウノヒゲ、ミニサルスベリ、ヤマモミジ、ムラサキシキブ等の樹木苗たちや、園芸トレーに入った山積みの山苔が、水を欲して並んでいます。『水』と『緑』と『土』とが織りなす苔玉園芸植物のベランダに、断りもなく割り込んで営巣・子育てするスズメ君ご一家・・・・・葛藤しつつも、心密かに楽しんでいる私、三者三様です。苔玉植物とスズメ君ご一家に感謝!です。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。
急に夏のような暑さになりましたね。そうかと思うと寒い日もあったりで、体調崩しがちになりますがいかがお過ごしでしょうか?
先日、近所を歩いていたらジャスミンのような甘い香りがしたので辺りを見回してみたら、道路の生垣にスイカズラが咲いていました。漢字で書くと「吸い葛」なんですって。皆さんもやったことあると思いますが、サルビアみたいに細長い花筒の奥に甘い蜜があって、その昔は子どもが好んで吸っていたところからきているようです。さすがに蜜を吸ってみたいとは思いませんが、その香りには癒されます。
さて、GW皆さんはどこかにお出かけしましたか?コロナが5類引き下げになる直前だったので、今までの反動なのか今回のGWはレジャーの移動が多かったようですね。ニュースでも各地の高速道路の渋滞を伝えていました。私は両親や弟家族と一緒に那須へ行ってきたのですが、つくばからは一般道ルートでも3時間半ぐらいで行けるのでよく行きます。牧場から美術館まで遊べるスポットが多いのが良いですよね。今回は子どもたちが大好きな那須動物王国へ行ってきましたよ。ここは時期にもよりますが、動物を見るだけではなく、ハイキングや釣り堀で釣って食べることもできるんですよ。
この日は8時開園だったのですが、うっかりしていていつもの9時に到着したらびっくりするくらい混んでいました。両手で足りないぐらい来園しているのですが、初めて遠くの駐車場に回されました。園内に入ってからも、屋内のキャッツショーが3年振りに再開されたことから、見たこともない長蛇の列ができていたり、離れた王国ファームに行くためのバスもこれまた長蛇の列。ひとまずリフトに乗って午前中は王国ファームで行われるバードショーと今回のお目当て「世界一かわいい羊」と言われているヴァレーブラックノーズシープの赤ちゃんを見に行くことに。ヴァレーブラックノーズシープは「ひつじのショーン」のモデルとも言われていて、白黒のカーリーヘアがとてもキュートです。大人の羊は物凄く貫禄ありましたけれどね。
バード―ショーはここ8年くらい内容が変わっていないのですが、猛禽類の迫力あるパフォーマンスと一言一句変わらないトークをしてくれるスタッフさんを子どもたちが好きすぎるので毎回見に行きます。
特におしゃべりするヨウムがお気に入りです。その後はラクダに乗ったりして楽しんだのですが、帰りのバスもリフトまで行くトラクターも過去一で並んでいて心が折れそうです。仕方がないので「王国タウンまで20分」と書かれてあるハイキングコースを歩くことに。キッズは「楽しい!」と走って行ってしまいましたが、私はどうにも楽しくない…地味にアップダウンがきつく「ここは山なんですね…」と改めて感じてしまいます。コースのあちこちに熊除けのベルがおいてあるし。でも、そこを歩く人たちがマスクをしていないのを見て「なんとなくコロナは落ち着いたんだなあ」とちょっと感慨深いものがありました。何とかたどり着いた後、「絶対に歩きたくない!」と頑なにハイキングを拒んだ義妹を待つべく、ユーラシアカワウソを見ていたのですが、ふいに弟が「そう言えば、ラッコって日本に3頭しかいないらしいよ」と話しだしました。カワウソが泳ぐ姿を見て何となく思い出したそうですが、ラッコってどこの水族館に行っても見られるものだと思っていました。大洗水族館でもたくさんいたイメージだし、それこそサンシャイン水族館はその昔CMでラッコが出ていたぞ?聞くと、ラッコは現在絶滅危惧種らしく、繁殖もここ最近は様々な要因でうまくいかなくて結果3頭なんだとか。現在は鳥羽水族館と福岡市の「マリンワールド海の中道」にしか飼育されていないそうです。関東では2018年に大洗水族で亡くなったラッコが最後でした。こうやってどんどん見られなくなっていく生物が増えていくかと思うとやるせない気持ちになります。そうならないために全国の動物園・水族館では繁殖や保護をしている施設もたくさんあるそうで、那須動物王国もそのひとつです。こちらでは野生生物や環境の保護・保全・啓発に力を入れています。ヤマネコやライチョウがそれにあたるようですが、ただ「かわいい!」と写真を撮るだけではなく、この出会いをきっかけに人と自然が共生できる様に小さくても何か行動できたら良いなあと、紙ストローでアイスコーヒーを飲む私なのでした。
それではまた、6月にお目にかかりましょう。
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
月曜日~土曜日、NHKの朝の連続ドラマで、近世日本植物分類学の功労者「牧野富太郎博士」の生涯が放映されています。私たちが生きている地球上のすべての植物たちには、それぞれに特徴があり名前があるのだと、生涯をかけて日本の植物研究に携わられまた先生でした。毎朝、このドラマの放映を楽しみにしている此の頃です。
私は、小学2年生(満7歳の頃)の頃に立っての願いで、原色・牧野植物図鑑を買ってもらいました。牧野先生の手によってデッサンされた、植物の素晴らしさに夢を描いた楽しい思い出があります。「三つ子の魂、百迄も・・・」とか、大学進学に当たっては園芸学を選択し、80歳間近い今日に至って尚、苔玉等を通して植物に携わっていること、誠に幸せです。
苔玉を作るようになって40数年を経ました。この間に概ね1000余種の植物たちを苔玉に仕立ててきました。新たな植物と出会う度に、『苔玉に仕立てたら、どうだろう・・・・・?』との、チャレンジ心に駆られる次第です。極、平凡な「置き玉」、吊るすタイプの「吊り玉」、茶筒型の「棒状苔玉」、手の平に納まってしまう小さな「ミニ苔玉」等々と、植物の特徴に合わせて多様な苔玉を想起し楽しんでいる次第です。
プラスチック製の植木鉢に植物たちを植えるのは素っ気ないし、さりとて「盆栽」に仕立てていくには相当の時間と技術を要するし、手軽な植物仕立て、云わば「カジュアル盆栽」的な範疇と捕らえて「苔玉」を見建てたらいいのかなと考えている次第です。苔玉として仕立てるなかで、多くの種類の植物たちと親しんできた過去40余年でした。これからも更に多くの種類の植物たちを苔玉に仕立てて、多くの人々の生活空間に植物たちを取り込んで頂きたく、植物チャレンジャーであり続けたいと思います。
到底、牧野富太郎先生の植物の日々には及びませんが、放映される牧野先生の心意気に少しでも近づきたい・・・・・夢多き少年ならぬ、ボケ玉ジィさんです。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
こんにちは、くーこです。
息子が中学校へ入学し、悪魔のような算数セットの名前つけは無かったものの、相変わらずの書く書類の多さにげんなりしてしまいました。地図を書くのが苦手なので、特に通学路を書くのは辛いですね。地図をサラッとかける方は尊敬してしまいます。
今月はコストコツアーの続きのお話です。
店内のツアーが終わって、フードコートに案内されると簡単なアンケートの記入を求められます。希望や改善して欲しいことも書くことができたので、「もっと面白い商品を提供してほしい!」と書いちゃいました。まだ関東に幕張店しかなかった時には面白い商品がたくさんあったんですよね。高さが2mぐらいある兵馬俑の像なんかもあって、お庭のディスプレイ用だったと思いますが、夜になると目が光るんですよ。値段は3万円だったような。高いのか安いのか微妙な価格です。門にライトアップされた兵馬俑があるなんて、ものすっごくシュール!でも、とっても面白いなって思った記憶があります。そんな掘り出し物がごろごろあったコストコを知っているので、今のお店はなんだか物足りなかったりするのです。これは普通のスーパーマーケットにも言えることなのですが、店の規模が大きくなればなるほどどの店に行っても同じものを提供できるようにと指示されるそうなんですね。お客様が安心してお買い物できるようにとの配慮らしいです。その一方で店独自の特色を出せとも言われるらしく、なかなか悩ましいようです。私の夫もそれでよく「どうしよう~」なんて言っています。特に今はSNSなどでオススメ商品の紹介とかされているので、同じ商品を並べた方が顧客満足度にはつながるのかもしれないですね。
アンケートの記入をしている間に、各部門の責任者の方々が料理のサーブをしてくれています。事前に朝食が出るとは聞いていましたが、パンとコーヒーぐらいかなと思っていました。しかし、目の前に置かれたお皿を見てみると、サラダと前菜とメインとメイン?!この時点で朝食のボリュームを超えていますが、更に熱々のスープまでやってきました。さっそく店長さんや責任者の方々のお話を聞きながら頂きます。メニューは各部門で人気のあるものをチョイスしているようです。サラダはデリで売っているシーザーサラダ、前菜は鮮魚コーナーで人気のカニカマです。シーザーサラダは安定したおいしさ。カニカマは冷凍で売っているらしいのですが、初めて食べました。普段100円で購入しているカニカマとは違うボリュームのある食べ応えです。味はそのままとチョレギサラダドレッシングがかかっているものの2種類が出されていて、「毎回何のタレをかけているのか聞かれるんですよ」と言われるぐらい人気の味付けらしいです。ぶつ切りにしてドレッシングかけるだけでおつまみにできちゃうので、これは買いだなって思いましたよ。
メインはコストコで人気の牛肉の塊肉で作ったローストビーフとカナダ三元豚を使ったチャーシューです。精肉コーナーの料理上手な担当者のオリジナルメニューとのことでしたが、あまりのおいしさに皆さん作り方を聞いていました。チャーシューはヨシダのグルメタレとジップロックに付け込んで湯煎したって言っていましたね。豚肉は国産派なのですが、カナダ三元豚クセも無くておいしい豚肉でした。良いものを知って得した気分になりましたよ。スープはエビのビスクでエビたっぷり♪お持ち帰り可だったので、こちらはテイクアウトしました。
メインを食べている最中に焼き立てのクロワッサンとコーヒーをサーブしてくれます。通常、パンは焼き立てよりも1時間ほど時間を置いた方がおいしいのですが、クロワッサンの焼き立ては別です。皮のパリパリがたまらないです。ものすごくおいしい…その間にも「おかわりどうですか?」とスタッフの方が持ってきてくれたり、お話をしてくれたりと楽しい時間を過ごすことができました。
最後はストロベリーチーズクリームケーキでフィニッシュです。このケーキも激ウマ!でした。程よい甘さでいくらでも入りそうです。朝から贅沢にフルコースを頂きました。
これだけで既に大満足なのですが、最後にお土産まで頂いてしまいました。コストコバッグに入っていたのは、キッチンペーパー・トイレットペーパー・オーガニックパックジュース・電子レンジで作るポップコーン・ポテチ・チキンの缶詰でした。すごい大盤振る舞い!!ますますコストコのファンになってしまいました。(モノに弱い)
今回ツアーに参加してみて、自分が知らない商品を知る良い機会になりました。最近は冒険して新しい商品を買ってみようって気になれず、定番商品ばかり購入していたので。コロナになってからは試食もあまりなかったですし。(4月に入って、試食コーナーもかなり増えましたね!)
もしもコストコから電話が来たらツアーのお誘いかもしれないので、皆さんためらわずに受け取ってくださいね。
それではまた、5月にお目にかかりましょう。
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
迎春とは名ばかりの未だ寒さ厳しい新年、「苔玉仕立ての梅」の開花は、艶やかな紅白で春の訪れを実感させてくれました。ウメ開花に続いて、黄花のロウバイ、レンギョウ、桃色花のヒメコブシ、ハナモモと続き、春本番・桜花の季節となりました。マメザクラ、雲竜湖上の舞、御殿場桜等の一歳もの品種の「サクラの苔玉」を多くの方々に作って頂きました。
春・本番です・・・・・新緑のヤマモミジ、赤芽のノムラカエデ、ケヤキ、コナラ、アメリカハナノキ等々の落葉樹木類の芽吹き・新緑。更に蔓性植物・白花の羽衣ジャスミン、黄花のカロライナジャスミン、オリヅルラン、イングリッシュアイビー等の「吊苔玉」作りも大忙し、春爛漫の様相を呈してきた苔玉世界です。赤・白花のハナミズキ、黄花のレンゲツツジ、樺色花のカバレンゲツツジ、紫色花のヤマアジサイと、今年は初夏の訪れも早く目まぐるしいこと・・・・・
木の芽時、鮮やかに咲き誇らんとする花々、新緑の萌芽・・・と、苔玉植物たちに季節の変化を否応なしに知らされ、それに伴う時々刻々の管理・苔玉作成作業に否応なしに追いまくられる此の頃です。
また、この時期から徐々に陽射しも強くなり、風も吹き荒れて来るし、苔玉仕立ての植物たちは乾燥することで、潅水作業も大変です。植物たちが元気に育ち始めると、病害虫も喜んで発生します。風通し良い場所に苔玉たちを非難・養生、場合によっては薬剤散布もやむを得ません。
数百種類に及ぶ植物たちを苔玉に仕立てて40数余年、何年経っても変わりようのない「季節の変わり目の慌ただしさ」を、植物の成長していく喜び・・・・・と、少しばかり楽しみつつ、一方で多忙の程を身に染みつつ、また今年も忙しい時期が来たなと恨めしく思う・・・・・悪戦苦闘する苔玉チャレンジの日々を、「楽しいのだ」と自分に言い聞かせながら、多忙の季節を過ごしております。
日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。