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つくばで食べる・つくる・育てる Vol.10『栗・くり・クリ』

つくばで食べる・つくる・育てる
10月のテーマ「栗・くり・クリ」

こんにちは、くーこです。

 急に気温が下がり、秋の味覚がおいしい季節になりましたね。

 例年ならば、息子の通う小学校でこの時期にサツマイモ掘りが行われるのですが、このコロナ禍で苗の植え付けができず…
そんな少し物足りない秋を過ごしていたところ、立派な栗を頂きました。

             

 実は茨城県、栗の生産量も日本一だったりします。有名なのは陶器の街の笠間の栗ですが、筑波山周辺でも盛んに作られています。この辺りは年間通して温暖な割に、比較的昼夜の寒暖の差があること、関東ローム層の土壌がおいしい栗を作るのに合っているそう。   
そして今回もらったのは筑波山で作られたもの。さて、何にしようか?息子は給食で出た「栗のムース」が食べたいと言っているけれど…って、今の給食ってそんなおしゃれメニューが出るの?!

 とりあえず、もらった栗を洗って水気を拭いたら、新聞紙でくるんで冷蔵庫のチルド室へ。すぐに食べてはいけません。3日もすれば糖度が上がって更においしくなります。栗は常温だと足が速いので、手に入れたら即冷蔵庫へ入れましょう。

 今回は30粒くらいだったので、半分は栗ごはん、もう半分はアレンジしやすい洋風の甘露煮に。

 皮むきは時間がかかるので、お気に入りの音楽をかけて、覚悟を決めて向います。
まずは、大き目のボウルに栗を入れて、熱湯をたっぷり注いで冷めるまで30分位放置します。これで鬼皮がやわらかくなり、卵の殻並みにむきやすくなります。

 栗剥き器があれば作業も早いのですが、そんなもんはないので、私は短いパン切包丁とペティナイフの2本でむきます。パン切包丁のギザ刃で栗のお尻を少し切り落としてからペティナイフで剥くと安全に作業できます。渋皮も剥けたら、即冷水に漬けてくださいね。アク抜きと傷まないようにするためです。この日は2時間かかりました。

 ここまできたら、あとは煮るなり焼くなりです。このまま冷凍して保存も有りですね。

 正直、面倒な食材だとは思いますが、そこもおいしさのひとつってことで、秋に一度は手に取ってみませんか?

 

             

 洋風栗の甘露煮(15個)
材料

・むき栗 15粒  
☆水 400ml  
☆グラニュー糖 200g  

☆ラム酒

作り方

① 鍋に栗が重ならないように並べて、☆を入れて中火にかける

② 沸騰してきたら、クッキングペーパーで落し蓋をして弱火で15分煮る

③ 一度冷まして、もう一度弱火にかけて、シロップがとろっとしてきたらできあがり

 

             

 くり

ブナ科クリ属の木の一種。縄文時代から日本にあり、食用や木材として使われていた、日本になじみ深い植物。
実の香りの主成分のひとつに、サツマイモと同じメチオナールが入っている。
「渋皮が剥きにくくて・・・」って人には、農研機構(つくば市)が作った「ぽろたん」がオススメ。

 

             

 

執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

 

【苔玉に寄せて】Vol.57~アフターコロナの園芸「苔玉」

アフターコロナの園芸「苔玉」

 

 過去40余年、1000余種に及ぶ植物たちを「苔玉」として楽しんできました。今新型コロナ禍中にあって、更に多くの植物たちと直接触れるチャンスを得、さて、次のアフターコロナ、ウィズコロナの私たちの園芸をどう考えたらいいのだろうと、アレコレ想いを巡らしております。

 ここ1~2年の内には、早晩バイバイコロナ、またウィズコロナの時を迎えることでしょう。
その時の多くの人たちの心は一体、何処へ向かって行くのだろう? と、考えあぐね迷い続けております。歴史に学ぶのもありかなと考えたりもしております。

 江戸時代の徳川4代将軍の頃(文化・文政年間)、日本の園芸は栄華を極めていました。秋を彩る「菊」が、奥州、江戸、伊勢、美濃、肥後などで品種改良され全国で菊花展が開催され、また春から初夏に掛けて江戸から山形や伊勢、肥後と「花菖蒲」が珍重されてきた歴史があります。アサガオもまた、文化・文政年間に大きく花開いたのでした。

 明治・大正期に入って欧米等々から多くの種類の園芸植物がもたらされました。往時を忘れ、何時しか「鹿鳴館的な園芸」に毒されていった嫌い、無きにしも非ず、だったと考えられます。令和の今日に至ってもなお、その一端は見て取れます。

 

桜の代表花とされがちな「染井吉野桜」は、150余年程度の歴史の中で、見事に「咲いてパット散る」潔さが戦前・戦中のナショナリズムをまとわせるのに一役を担ったと言われています。染井吉野桜は、主に関東地区に多く植樹されました。

 

 人それぞれに歴史あり、その足元に気付かないまでも「植物」との関りが存在しているようです。人の心は移ろい易いもの、でも、少なくとも「平和で安寧」な私たちの生活であり続けたい、そう願わずにはおられません。

 

 

 

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

つくばで食べる・つくる・育てる Vol.9『ブラムリー』

つくばで食べる・つくる・育てる
9月のテーマ「ブラムリー」

こんにちは、くーこです。

 私は買い物に行くとき、基本的に地産地消を心がけています。それは、安いし新鮮だから。でも、この辺では手に入らないものはお取り寄せをします。
 今回は長野県の小布施町で栽培されている「ブラムリー」という調理用の青リンゴを買ってみました。リンゴには生で食べてもおいしい「デザートアップル」と生食には向かない「クッキングアップル」があり、日本で栽培されているのはほぼ「デザートアップル」なんだそうです。毎年アップルパイ用の「グラニースミス」を購入している小布施屋さんの案内がメールボックスに入っていたので、購入してみました。

             

 「ブラムリー」はリンゴの中では収穫が早く(終わりも早い)、9月の上旬に届きました。箱を開けると、鮮やかな緑と爽やかな酸味が既にします。形は扁平。生で食べてみると、ひたすら酸っぱい。甘さのかけらもなく、むしろちょっと渋い気も…加工向きと言われている紅玉やグラニースミスは生食でもおいしいと思えたけれど、この酸味は初体験。期待大です!

 うきうきしながらアップルパイを作ります。初めての素材は心躍りますね。手順はシンプルに、リンゴとグラニュー糖とバターにシナモン。お砂糖はサンふじとかで作る時より多めに。加熱すると煮崩れやすい特性もあるので、厚めにカットして…

 結果、すばらしく鮮やかな酸味のアップルパイができました。全国からアップルパイをお取り寄せしている友人に試食してもらったところ、「こんなアップルパイ食べたことないよ!酸味も甘みも絶妙だよ!!」とのコメントが。素材が違うだけでこれだけ味が変わる体験は最近していないかもしれません。これは来年もお取り寄せ決定です。

 他にもジャムにして、ローストポークやスモークチーズとの組み合わせも良かったです。酸味が強いから、動物性のたんぱく質との相性が良いのかもしれません。

 もし、このコラムを読んで興味がある方は、まだ小布施屋さんでわけあり品ではありますが購入できるようなので、覗いてみてはいかがでしょうか。

             

 ブラムリーのアップルパイ(4個)
材料

・冷凍パイシート 2枚  
・ブラムリー 1個  
・グラニュー糖 果肉の20%  
・バター 5g  
・シナモン 適量 
・卵 1個  
・グラニュー糖 適量 

作り方

① ブラムリーを12等分に割り、厚めにスライスする

② フライパンを熱し、バター・ブラムリーを入れて軽く炒める

③ 果肉20%分のグラニュー糖を入れて水分がなくなるまで中火で炒める

④ シナモンを適量加え、混ぜたら良く冷ます

⑤ オーブンを200℃に予熱する

⑥ 冷凍パイシートを解凍し、1枚2等分にする

⑦ といた卵をまわりに塗って、④を適量詰め、三角形に折ってフォークで閉じる

⑧ 表面に卵を塗って、表面に3か所フォークで穴をあけ、グラニュー糖を適量振りかけたらオーブンへ

⑨ 20分ほど焼いて、きつね色に焼けていたら出来上がり

 

             

 ブラムリーアップル

イギリスではクッキングアップルの王様として、今も大人気の品種。
生産される45%を占めているそう。
日本では町おこしの一環として、小布施町が1991年に商業栽培を開始。
今、料理専門家やパティシエの人たちに注目されている品種です。

 

             

 

執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。

 

【苔玉に寄せて】Vol.56~苔玉植物の分類

苔玉植物の分類

 苔玉教室の中で、よくある質問に、「この植物は何科に属する植物ですか?」と問われることが多くあります。「エッ、桜がバラ科に属するんですか!」って、驚かれたり、また「なるほどネェ」と納得してもらったりと様々です。いずれにしても、より深く、詳しく植物を知りたい、興味を抱いて頂くこと嬉しく、質問にお答えしています。

桜の苔玉

バラの苔玉

 「科名」とは、植物分類学上の一つの段階であって、「科名」から植物を探すことが出来ますし、同じ科の植物一覧などから植物の育て方、基本情報などを知ることも出来ます。「科名」に興味を持っていただくことは、植物探求の第一歩かもしれません。

 

 

 私が植物分類学を学んだのは、大学時代に佐藤清明先生(昭和天皇が岡山下向なさった折の植物のご案内を務めた植物学者で、牧野富太郎先生とも別懇の中)の講義を受けてからのことでした。55余年も以前の昔々のことです。岡山大学の後背にある広大な大学演習林を歩きながら、野に生育する植物を指し示しながら、誠に気さくに、だけど懇切丁寧に植物の多くをお話頂き、深く感銘したこと、忘れられません。

 苔玉植物たちと触れるなかで、その植物の「科名」検索に始まって、更に奥深い植物たちとの触れ合いを多くの人たちに体験して頂きたいと願っております。新型コロナウィルス渦中、ともすれば巣ごもり型の生活を余儀なくされる毎日です。苔玉植物の一つ一つに触れて頂き、より深く植物探索して頂くことで、新たな楽しい時間を過ごして頂けるものと信じております。狭い園芸工房・私の部屋には、多くの種類の植物たちが緑をいっぱいにひろげています。いろいろな植物たちと触れ合いながら、今は亡き佐藤清明先生にもっと多くのことを学んでおきたかったと悔い反省し、コロナ禍巣ごもりしています。

 

植物学者 佐藤清明 先生
 ~ リーフレットより引用

 

 因みに、岡山県内に佐藤清明記念館が設立・開園しているはずです。
コロナウィルス制圧できた折には、是非、佐藤先生記念館を訪ねたいと、思いを致しているところです。

 

 

執筆者紹介 –  S.Miyauchiさん

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。 つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。

 コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。

つくばで食べる・つくる・育てる Vol.8 『青シソ』

つくばで食べる・つくる・育てる
8月のテーマ「青シソ」

  こんにちは、くーこです。

 梅雨が明けたとたんに、35度を超えることが多くなりましたが、体が参ってしまっていませんか?私のまわりでも熱中症にかかったという声がちらほら聞こえます。子どもも外で遊びたいようですが、日中は無理なので夕飯を終えた後に家族で散歩するようにしています。これがなかなか良くて、たわいのない話をしながら歩いたり、ISS(国際宇宙ステーション)発見アプリを利用して観察してみたり、気になるお店を発見してみたりと楽しいのです。

 そして、こうも暑いと食事もさっぱりとしたものにシフトしていきがちです。献立考えるのも面倒で、そうめん、うどん、そば…しか思い浮かばない。揚げ物はやりたくない。でも、暑いときこそタンパク質大事!栄養大事!!

             

 そんなときのお助け野菜が「青シソ」。今年はなぜか生えてきませんが、例年前の年にこぼれた種から勝手に発芽して、エンドレスで夏の間収穫できる素敵な和製ハーブです。

 どんなにこってりした料理でも、しそを加えればあらふしぎ!さっぱりした風味に。から揚げだって、春巻きだって、どんとこいな気がします。それもそのはず、詳しいことは最後の植物解説に書きましたが、栄養価がトップクラスの上、独特の香り成分が胃袋刺激したり、守ってくれたりと、夏のためにあるような野菜なんです。もう、積極的に食べるしかない!

 大量に摂取できるメニュー、それは週1で夕飯リクエストが来る「しそ餃子」です。ニラの代わりにシソを入れるのですが、20~30枚入れちゃいます。シソの爽やかな風味でいくらでも食べられる!のです。あの「美味しんぼ」でも「餃子は完全食!」と山岡さんが言っているので、食欲が落ちても落ちなくても毎週作ります。焼くときはホットプレートで一気に焼いて、熱々をビールと共に食べると幸せです。

 シソがたくさんある時は醤油漬けにもしちゃいます。小さめの保存容器に洗って水気を取ったしそを入れ、ひたひたに醤油を入れて1日漬けたら出来上がりです。ほかほかごはんに巻いて食べてよし!きざんでパスタに入れてよし!ほんのりしそ風味の醤油も冷奴やおひたしに使えます。冷蔵で3週間持つのでおすすめです。先日、ホームセンターの野菜苗コーナーで物色していた時「しそがたくさんできて困っちゃうの」と声をかけてきたご婦人にもおすすめしてきました(なぜか、行く先々で見知らぬ人に声をかけられます)。

 まだまだ暑い日が続きそうですが、上手に食材を使ってこの夏を乗り切りましょうね。

             

 しそ餃子(50個)
材料

・餃子の皮 50枚  
・ひき肉 300g  
・しそ 20~30枚  
・玉ねぎ 1個  
・キャベツ 1/4個
・生姜 1かけ  

☆鶏がらスープの素 小さじ1  
☆醤油 小さじ1  
☆オイスターソース 小さじ1  

・塩、コショウ 適量  
・サラダ油 適量

作り方

① 生姜は擦って、野菜はみじんぎりにしておく

② ひき肉に塩・コショウをして、粘り気が出るまでよく練る

③ ②に野菜と☆を加えて、混ぜる ※ 混ぜすぎ注意

④ ③を冷蔵庫で30分以上休ませたら、皮に詰める

⑤ 油を引いたフライパンに④を並べて、熱湯を餃子の1/3の高さまで注いで、ふたをして中火で5分加熱。その後ふたを取って、底がこんがりしたらできあがり

 

             

 青しそ

β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維や、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラルを多く含み、特に、β-カロテン、カルシウム、ビタミンB1の含有量は、野菜類の中でも群を抜いている。青しそ特有の香りの元である精油成分のペリルアルデヒドは、臭覚神経を刺激して胃液の分泌を促し、食欲を増進させる他、健胃作用や強い殺菌作用により食中毒の予防にも効果があると言われている。また、ポリフェノールの一種である香り成分には、強い抗酸化作用がある。

 

             

 

執筆者紹介:  くーこ さん

つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。

学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。

趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。

 コラム「つくばで食べる・つくる・育てる 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。