酷暑と台風が入れ代わり立ち代わり、まことにしのぎ辛い夏の日々です。楽しみな夏休みを如何がお過ごしでしょうか。小学四年生の頃の夏休み、セミやトンボを追いかけ、昆虫採集によく出かけたことが懐かしく思い出されます。昆虫採集の傍ら、鎮守の森で見かける自然の苔の群落に、「わぁー、奇麗だナァ!」と見惚れることが何度かありました。五年生の夏休みになりますと、そろそろ昆虫に飽きて植物に目移りし、中でも「苔」の存在に心奪われていったことを思い出します。

詳しくは苔のことはわからないままに、注意深く観察すると、「苔」にもいろいろな種類があることに興味を抱き始めたことでした。そこで、いろいろな種類の苔たちを収集して標本にしてみたい、これを夏休みの自由研究課題にしてみようと思い立ったことでした。以降、家族ともども近辺の山野・夏山・谷筋・渓流などをハイキングがてら連れていってもらい、苔収集したこと、懐かしい思い出です。

収集してきた僅かばかりの「苔」の種類を調べようにも、その方法がわからないまま、牧野富太郎先生の植物図鑑を買ってもらい、それを頼りに検索してみたことでした。虫眼鏡の下観察してみると、概ね20余種類の「苔」の収集でした。今思うに、明確に判別できた苔は、僅かにゼニゴケだけだったかもしれません。それでも、4センチメートル程度の枠を作った木箱にガラスの蓋をかけて分類整理し、科名、和名、学名、採集場所、採集日等を記載して、9月第2学期の初日に誇らしげに提出しました。そんな細やかな苔の分類標本が、夏休みの優秀作品として選ばれたこと、懐かしい思い出として残っています。因みに、私は学齢期を長崎県佐世保市に過ごしました。
そんな小学5年生が大学へ進学して園芸学を学び、思いもよらず「苔玉」を作り、全国いたるところで「苔玉」を語り続けています。小さな、小さな植物、「苔」に触れる度に、幼い頃の感動が鮮やかに蘇ってきます。あの幼い頃の感動を「苔玉」に託して、これからも「苔」に触れていきたいと思っています。

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。
つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
もしも Active Note がカフェをオープンしたら…
そんな空想をちょっとだけ形にしてみました。
毎月おすすめの緑と、テーマに合わせたカフェレシピを紹介していきたいと思います。
こんにちは、店員くーこです。
今月は、先月の続きでニセコ後編です。
ニセコ2日目は、美味しい朝食を食べた後、午前中はラフティング、午後は某キャンプ場でバウムクーヘン作り体験を予定。
ラフティングができるアクティビティ会社はたくさんあるのですが、チキンハートの私と息子がビビらず乗れそうなコースがあった「ライオンアドベンチャー」さんにお願いしました。スタッフの皆さんも優しく、尻別川を2Km下るのも楽しすぎて、あっという間の時間でした。川岸にはまだ雪が残っていたり、ヘビがいたり、流木にぶつかりそうになったり。尻別川のラフティングは初心者向けらしいので、次回はレギュラーである、7kmのラフティングにチャレンジすることを約束して次の目的地へ。

私が一番楽しみにしていた、バウムクーヘンを作りに某キャンプ場に向かいます。白樺の並木道がある素敵な場所に、テンションも上がります。が、インストラクターさんが持っているボードの材料を見た瞬間、嫌な予感が私と夫を襲います。
「粉っぽいに違いない…」そう、夫はパン職人、私もお菓子作りが大好き主婦。味の想像ができてしまいました。「いやいや、ここから裏ワザが!」と期待するも、子供がぐるぐると材料を混ぜ、生地が出来上がっていきます。それでも、棒に生地をかけて炭火で回しながら焼いていくのはウキウキします。30分ぐらい回し続けて、飽きかけたところで完成しました。焼きたてのバウムクーヘンのお味は、プライスレスでした。私と夫がアルカイックスマイルを交わす中、息子は「すっごくおいしくできたね!」と満面の笑みだったので大満足です。

翌日、新千歳空港で有名洋菓子店のバウムクーヘンを試食した時に息子が「僕の作ったほうが100倍おいしい!」と言ったときは、恥ずかしさのあまり子供を小脇に抱えて全力で逃げました。お店の人、ごめんなさい。お店の方が100倍おいしいよ!!
せっかくなので、家でも作ってみようと思い、かなりレシピを改良しました。今回はスキレットパンで作りましたが、夏休みのおやつとしてホットプレートで作ってみても良いと思います。
ニセコ、おいしいジンギスカンや牧場もあり、まだまだ遊び足りなかったので、近いうちに遊びにまた行きたい場所になりました。皆さんもぜひ行ってみてくださいね。

☆小麦粉 50g
☆コーンスターチ 30g
☆ベーキングパウダー
・無塩バター 70g
・砂糖 50g
・卵 2個
・バナナ 70g
・バニラエッセンス 少々
① バナナはフォークでつぶし、卵1個分の卵白でメレンゲを作る
② 柔らかくしたバターをクリーム状にする
③ ②に砂糖→全卵1個卵黄1個→バニラエッセンス→バナナを順に混ぜながら入れていく
④ ③にふるった☆を入れさっくり混ぜ、メレンゲを入れて軽く混ぜる
⑤ 熱したフライパンを弱火にし、大さじ2の生地を入れ薄く広げ、焼く
⑥ 焼けたらひっくり返して、大さじ1の生地をのせ広げ、焼き重ねていく
⑦ だいたい15回ぐらい重ねると、バウムクーヘンらしくなります。
育てやすさ: ★★

ニセコ町の町の木です。カバノキ科の落葉樹で、樹皮が白いのが特徴。本州でもよく見られますが、涼しいとより樹皮が白くなるとも言われていて、北海道の白樺はより美しいそうです。木材としても使われていて、意外なところではアイスの棒やスプーンにも加工されています。
花言葉は、「あなたをお待ちしています」「光と豊富」「忍耐」
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「 おうち Moss Café 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
台風一過、日本列島は、雨の多い空中湿度の高い鬱陶しい日々を迎え、思いもよらぬ災害にまで見舞われています。こんなじめじめした季節を喜んでいるのが外ならぬ苔たちです。
私たちが生活する極、身近な場所でも、至る所に苔は生えています。その環境に対する適応能力には驚かされます。余りにも小さな植物であるために、気に留めることがないし、殆どの場合見過ごしてしまいます。人々の行きかうことの多い街中でも、散歩がてらに歩く公園や農道際でも、注意してみると意外と至る所に苔は生息しています。この機会に、身近な苔たちを観察するのは楽しいものです。手をかけて苔を育ててみると失敗することが多いのですが、勝手に生えている苔たちは強かに生き抜いており、その生命力に唖然とさせられます。
私は今集合住宅に住んでいますが、中庭の灌木寄せ植えの東側と北側の足元には2~3種類の苔が目立たないけど元気かつ、強かに生えています、部分的には苔たちの独壇場で緑の絨毯を展開しています。過日、買い物がてら都内銀座通りを歩きましたが、植え込みの北側、御影石の歩石と歩石の目地部分にも、強かに生えている苔たちに、「よく頑張っとるナァ!」って、心密かに声をかけた次第でした。
出張で全国至る所を歩き回りローカル列車の旅を楽しんでいますが、線路沿いの北側向きのコンクリートの壁面が、苔で覆い尽くされている光景を見かけること、しばしばです。苔で緑なす壁面をみると、嬉しくなってしまいます。駅ホームの壁面の苔に見惚れて、一時間後の後続列車まで人気の全くない無人駅のホームで、ボケーっと、ただ苔を見ながら、過ごしたことが幾度かありました。
学生時代には、夏山登山で鳥取県の大山を何度も歩いたことがあります。山頂付近の残雪を溶かす渓流沿いの苔の群生は見事だったこと、目に焼き付いております。また、新潟県奥只見や青森県奥入瀬の渓流沿いの苔たちも見事でした。
若かりし頃職務柄、神奈川県と静岡県を往復することがしばしばありましたが、途中、白糸の滝や樹海の苔の群生も忘れられない緑です。
極めて小さく目立つことのない、「たかが苔、されど苔たち」です。人の立ち入りを拒む大自然界から、人込みでごった返す銀座の通りまで、苔たちは強かに生息域を守っています。空中湿度の高い今、身近に生息する苔たちを、しっかり観察してみては如何でしょう。そうして頂くことで、お手元の「苔玉」たちの最も喜ぶ姿が見えてくると思います。

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。
つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。
もしも Active Note がカフェをオープンしたら…
そんな空想をちょっとだけ形にしてみました。
毎月おすすめの緑と、テーマに合わせたカフェレシピを紹介していきたいと思います。
こんにちは、店員くーこです。
先日、初夏の北海道に行ってきました。目的は北海道新幹線に乗ること。鉄ちゃんな息子は早朝にもかかわらず、東京-新函館北斗をおよそ4時間で駆け抜けて行くスピードに狂喜乱舞していました。
今回は息子に合わせて、観光ではなくアクティビティを体験するため、ニセコに宿泊です。冬はパウダースノー目的のスキーヤーが世界中から集まりますが、夏もラフティングやサイクリングなどアクティビティの宝庫なのですよ。


宿泊したホテルは、「ワン・ニセコ・リゾート・タワーズ」です。デザインを有名建築家の隈研吾氏が手掛けているとあって、エントランスのひさしは自然と調和するよう、木がふんだんに使われていました。温泉も柔らかいお湯で、地元の方も良く行くようです。
このホテル、お部屋も素敵だったのですが、特に素晴らしかったのが朝食です!よくあるブッフェ形式ではなく、セットメニューで、地元の新鮮な食材をふんだんに使っていました。私の大好きなシェフ特製プリンが毎朝ついてくるのもポイント高いですが、味のバランスも良く、手作りのジャムやドレッシングが特別な日の朝食を演出していました。
ここのジャム、2種類つくのですが、トマトジャムとにんじんジャムなんです。野菜なんです。にんじんジャムは、りんごジュースで煮てある感じでした(間違っていたらごめんなさい)。トマトジャムはトマトのおいしいところだけを濃くした味で、どちらのジャムもすっきりとした甘さなので、甘いフルーツジャムが苦手な人も食べられそうです。
それに、これから家庭菜園でトマトがどっさり採れる予定なので、トマトソース以外の保存法として使えそう!さっそくアイディア頂きます!!
おっと、ホテルの話だけで今月のページが埋まってしまいました…来月の後編へ続く!!

・トマト 中玉5個(種と皮を取り除いて、500g)
・グラニュー糖 125~150g
・ノーワックスのレモン 1/2個(皮はすりおろす)
① トマトの皮を湯むきして、横半分に切り、種をかきだしておく
② ざくぎりにして、ホーローかステンレスの鍋に入れ、中火でかきまぜながら煮る
③ 水分がじゅうぶんに出てきて、アクをすくったら、
グラニュー糖とレモンの皮を入れる
④ ヘラで鍋底がしっかり見えてきたら、レモン汁を入れて1分煮る
⑤ 煮ている時間は20~25分ぐらい。氷水に浮かべた小さなボウルに少し取り、
完全に冷ましてトロリとしていたら火からおろす
⑥ 煮沸消毒した保存瓶に詰めたら、できあがり
育てやすさ: ★★

初夏の北海道を彩る花。藤を逆さまにした様な形状から「のぼり藤」とも呼ばれている。
北米原産のマメ科植物で、繁殖力が強く、北海道の生態系を崩す恐れがあるとして「北海道ブルーリスト」入りしている。園芸種としてはとてもきれいな花なんですよ。
花言葉は、「想像力」「いつも幸せ」
つくば市在住。現在子育て真っ最中のフリーライターさん。
学生時代より文芸部の部長を務め、大学では文学部に学び、現在も執筆活動を続けています。
趣味は長年続けているお菓子作り。みんなから頼りにされる緑と料理を愛する主婦です。
コラム「 おうち Moss Café 」は毎月第4土曜日に掲載予定です。
極めて背が低い植物、余程注意深く目を凝らさないと見落としてしまう「苔」。私たちの生活空間の至る所に苔は密かに生息しています。瑞々しい緑色の苔玉が多くの園芸愛好家に親しまれていること、それは苔の生命力だと思います。
多くの場合、苔玉は室内で観賞されています。苔もその体内に葉緑素を持ち光合成を行なう列記とした植物です。だから、光合成を促すためにある程度の太陽光は絶対に必要な条件です。くれぐれも日当たりに注意してやらなければなりません。苔植物は薄暗い日当たりのない場所に育つものという、固定観念で苔玉を管理しておられる方を多く見かけます。結果として苔面が黒ずんだ状態になり、どうしたらいいのだろう? と、途方に暮れておられる。これ、正に苔が枯れてしまったということです。苔玉として作った当初は美しい緑の苔面、この状態を維持し長持ちさせるには、ある程度の日光が絶対に必要だということを忘れないで下さい。
太陽光に照らせば、苔面は乾燥します。当然のことながら潅水が必要になります。水を遣って、そのまま太陽光線下にさらしたままで放置してはいけません。苔植物を栽培するに当たって最も大切なことは、決して蒸れた状態にしないことなんです。6月以降、夏の強い日射しの中で苔面に散水すると、蒸れた状態になってしまいます。強い日射しの下で水を遣って放置するのは、「蒸れた状態」を作ることになってしまいます。苔には、「蒸れ」は絶対禁物なんです。
苔玉を愛おしみ楽しんでおられるその殆どは、大の園芸愛好家です。ついつい可愛がり過ぎてしまう傾向があります。もっと元気に育てたいとの思いに駆られる心の内は、当然の成り行きでしょう。それではと、肥料を与えたくなる・・・・・とんでもない、肥料を与えてはいけません。何がしかの肥料を与えた結果、殆どの場合、苔は全滅します。じっと目を凝らしてみると、富士山頂から東京銀座の側溝まで、私たちが住む日本列島の至る所に、苔は元気に生息しています。苔たちが元気に自然生息するこれらの場所には、殆ど肥料っ気はありません。
大自然界の苔を観察・楽しむには、梅雨の時期が一番です。たっぷりと体内に水を含み、生き生きとした苔たちが、濃淡様々な緑色で、私たちにその魅力を語り掛けてくれます。緑なす大自然界の苔を楽しみながら学ぶのが、苔玉管理のコツのコツかもしれません。

日本農業園芸造園研究所代表。農業・園芸・造園について30年以上の業務・指導に務める。つくば市在住。
つくばの松見公園をはじめ、数々の有名庭園の設計に携わる。現在は全国各地で苔玉教室などを開催し、誰もが楽しく園芸に触れることができる活動を展開している。
コラム「苔玉に寄せて」は毎月第2土曜日に掲載予定です。